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その218

♪ここは福島、見せたいものは

 前号の写真は歌手のペギー葉山だ。

 彼女のヒット曲には「♩学生時代」の他に「♩南国土佐をあとにして」というのがある。

「♩南国土佐をあとにして、都へ出てから幾歳ぞ」だが、坂本龍馬は「南国土佐をあとにして、都で亡くなり、天国土佐に行ったトサ」なんて都々逸風に詠んだら、龍馬ファンに、そんな不謹慎なドドイツを詠むのは「ど、どいつだ?」なんてお叱りをうけるな。

 都々逸風に「♩土佐の高知のはりまや橋で、坊さんかんざし買うを見た」なんていう一節もあるが、このことをフライデ-か週刊文春の記者にタレこんだら金になるのか。

 タレこむまえに、坊さんに「この写真、いくらで買ってくれまっか?」と、坊さんを脅して口止め料を貰ってから、マスコミにタレこむのが本当のワルだが、坊さんを脅したらバチが当たり、天国にも行けないし、南国にも戻れない。

 高知といえば「よさこい踊り」が有名だが、隣の徳島には、もっと有名な「阿波踊り」がある。

「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損、損」なんていうが、よさこい踊りも阿波踊りも難しそうだ。

 高齢者は体力的にツライ。足がツリそーだし、心臓バクバクで緊急搬送されたら、アホな迷惑Gさんになってしまう。

 福島には夏の「わらじ祭り」で踊る「わらじ音頭」がある。

 古関裕而作曲で舟木一夫が唄っていたが、イマイチぱっとしなかったので、最近リニューアルしたらしい。

 アレンジ編曲はNHK朝ドラ「あまちゃん」の主題歌をつくった大友良英だ。

 最初は「オー」とも思ったが、よく聞くとソーでもない。やっぱ、前の「わらじ音頭」がいい。

 青春歌謡「♩高校三年生」やテレビ番組「銭形平次」の主題歌も歌っている舟木一夫が、民謡調の「わらじ音頭」を唄うというミスマッチ感が、福島の真夏のケダルイ雰囲気と相まって独特の音頭になっている。

「♩ここは福島見せたいものは、ヨイショ、ヨイショ、ヨイショ、ヨイショ、ナンダ、ナンダ、ナンダヨット」とナンダか分からない歌詞が続く。

 この音頭、福島市民でも最後まで歌える人は少ないと思う。

 わらじ音頭、昔からあった訳ではない。東北地方の他の夏祭りに対抗して昭和45年頃にできたらしいが、どうみても格下だ。他県の踊りや音頭とはオンド差がありすぎる。

 地元の「おばさん連」は、みんなハリキッテ踊っているが、地元企業で強制参加させられる若い女性達の一部は、イマイチのりきれず、中にはいかにも嫌そうな顔をして踊っている。

 私の知人で、この夏の「わらじ音頭」強制参加が嫌で会社を退職した女性がいる。

 社長からすれば、会社の宣伝になるので積極的に会社をあげて参加したいが、暑い中、踊る方は大変だ。

 練習も本番も勤務後のサービス残業になるブラック会社もあるらしい。

「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損、損」と回りの同調圧力に負けて、踊らされてしまうのも人生で、人は、この「損、損」に弱い。

 損したくない気持ちが判断力を惑わす。損しなかったということは「得した気分」になる。

「損得勘定」は「損得感情」でもあるが、私のブログは私の個人的「感情論」です。

 (2023.5.6)アンブレラあつし

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