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その206

新コロナ、ヤッパ、ハッパで感染増

 五回目のコロナワクチン接種を終えた。

「三度目の正直」なんて言葉があるが、コロナワクチンは何度目が正直になるのか、正直誰も分からない。

 幸い私は今まで副作用がほとんどないので、何回でも受けてやる覚悟だ。

 昭和の歌に「♪貧しさに負けた。いいえ世間に負けた」という歌があったが、コロナも終息せずに、物価高が続けば「♪貧しさに負けた。いいえコロナにも負けた」で「令和枯れススキ」という歌になるのか。

「昭和枯れススキ」という歌は「♪力の限り生きたから、未練などないわ」と続くが、私は力の限り生きてないので未練などあるわ。ツーカ、人生には未練や試練がつきものだ。

「試練」だが、前号で話題にした妻の実家の取り壊しには多くの試練があった。

 義母の施設入居で、本人住所も施設に変更になり空家になった。

 冬期間の道路の除雪は、市の方で行い実際に住んでいる家の入り口には、雪を積まないように配慮してくれるが、空家は別で除雪車に押し出された雪がどんどん積もり固まっていく。

 最後には雪の壁ができて家に入れなくなってしまうのだ。

 しかたないので、カンジキをはいて、隣の家の庭から塀を乗り越えて、家の入り口に到達するが、今度は玄関の戸が雪に埋もれている。

 スコップで掘らなければならないが、除雪はかなりの重労働で真冬でも汗をかく。

 空家なので雪が溶けるまで、放置しておけばいいのだが、電気も水道も止めてないので漏電や水漏れなどあれば大変だ。

 時々は室内に入って異常ないか確認しなければならない。

「トンネルを抜けると雪国だった」はノーベル賞作家、川端康成の小説「雪国」の一節だが、私が「雪国」という小説を書くとしたら、「トンネルを抜ける前から、道路は雪だった」で、ペンネームは「道端、雪なり」だな。

 雪が溶けたあとは、屋根の補修の試練が待っていた。

 どうせ取り壊すので補修などしなくてもいいとは思ったが、雨漏りで室内のものがダメになると、片付けも大変だ。

 二階建ての屋根に上がってブルーシートを貼る。

 業者に頼めばいいのだが、けっこうな金額になる。

 ネットで補修方法を調べ自分でやったのだが、簡単ではない。

 ハシゴを使って一階の屋根に上がり、さらに二階の屋根に上がる。

 子どもの頃の木登りのイメージで簡単に考えていたが、今は体重も増え腕の筋力も落ちていて、思ったようにすいすいと動けない。

 雪国の屋根は傾斜があり、今思うと命がけだった。

 あとで業者に聞いたら、今は専門の業者でも安全を考えて、高所の作業は昇降機付の車を使って作業するらしい。

 よく一人でやりましたねと驚かれた。

 屋根でスベらないようにホームセンタ−で鳶職用の地下足袋を買って作業した。

 前記したカンジキとか地下足袋など、昔からのモノで現代のハイテクの時代とは、かけ離れたイメージだが、カンジキも地下足袋も履き物で「ハイテク」なんちゃって。

 ギャグでスベっても屋根でスベってはいけない。

 コロナはヤッパ、ハッパに入ったらしい。

「新コロナ、ヤッパ、ハッパで感染増」だが、何事にも「我、関せんぞー」でマイペースに生きるボクです。

 (2022.11.19)アンブレラあつし

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