|<<INDEX | <PREV  NEXT>|
 
 

その205

続、秋の夜長の独り言

 前号で書いた「秋の日のビオロンのため息の・・・」で始まるフランスの有名な詩だが、第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦開始の暗号放送に使われた詩だ。

 英国BBC放送がフランス語で、フランス国内のレジスタンス向けに、この詩の一節を放送したという。

 ドイツ軍も連合軍の上陸作戦は警戒していたが、別な場所も想定していたため十分な戦力をノルマンディーに集結できなかったらしい。

 ドイツ軍が事前に情報をつかんでも、戦争には謀略がつきものなので、その話しには「のるまんでー」と思って油断したのか。

 連合軍はノルマンディー上陸作戦が成功してからは、調子にノリマンディーで進軍し、ドイツ軍は追い詰められて降伏する。

 子どもの頃、よく見たテレビ番組でコンバットという戦争物があったが、当時のドイツに占領されたフランスが舞台だった。

 コンバットの主役はサンダース軍曹だったが、ケンタッキーのカーネル、サンダースとは関係ないか。

「コンバット」はテレビ番組だが、リアルなコンバットがウクライナで続いている。

 戦況が連日報道されているが、ロシアとウクライナ、西側のそれぞれの情報が錯綜していて何が正しいのかわからない。

「汚い爆弾」なんて言葉が話題になったが、人を殺す爆弾にきれいも汚いもない。

 日本では「戦前、戦中、戦後」なんて言葉が今でも使われるが、今のところ平和な戦後が継続している日本だ。子や孫たちのためにも今の「戦後」が将来も続いてほしい。

 話しは変わるが、米沢市の妻の実家の取り壊しがようやく終わった。

 二年前に義母が高齢のために施設に入居したので、ずっと空家だった。

 昨年の大雪で屋根の一部が壊れた。

 空家のままにしておくと近所迷惑なので取り壊しを考えたが、けっこうな金額だ。

 住宅の火災保険の約款をよく見たら隅の方に小さい字で「雪害補償」とある。

 とりあえず申請書類を請求したが、住んで居ない住居が雪害補償の対象になるかは微妙だと言われた。

 雪国では人が住んでいれば住人が除雪をするのが原則で、実際に雪害の支払い事例は少ないらしい。

 ダメ元で申請書に、もっともらしい事を作文して提出したら、なんと受理され約100万の保険金をゲットした。

 学校に勤務していた頃、職場の先生の公務災害申請を2度した経験が役にたったな。

 公務災害だが事故の原因が本人にはないように作文しなければならない。また現場で事故のようすを目撃していたかのように現場見取り図も描く。

 学校の仕事の経験なんて、社会では役に立たないと思っていたが、そーでもないな。

 また、よく調べたら米沢市に空家取り壊しの補助金制度があって、これもダメ元で家の図面や写真を取りそろえて申請したら受理され120万の補助金をゲットした。

 世の中、汗水たらして働かなくても、ペン先のデスクワークで金が稼げる事がある。

 家屋の取り壊しの前には、家の中を空にしなければならない。金はかかるが業者に依頼すれば全部処分してくれる。

 ただ仏壇だけは「魂抜き」をしないとダメという事で、実家のお墓の寺の住職に頼んだ。

 ネットで事前に調べたら料金は1万円位という事だったが、事前に電話で住職に聞いたら2万から3万だという。

 値切る訳にもいかないので、わかりましたと返事をしたが、電話の最後に、できれば3万円でとお願いされた。

 住職は商魂たくましく、魂は抜かれてないな。先祖代々からの付き合いなので仕方ない。

 当日、仏壇の前で何やらお経を詠んで「魂抜き」が終わりお布施を渡したが、神棚の「魂抜き」もしますかという。

 料金は取らないというので、ついでにお願いしたが、お寺の住職は神棚の「魂抜き」もできるのか。

 神仏混合なので別にいいのだが、これで神主を呼んで神棚の魂抜きをしたら経費が倍になり「神仏混合ダブルス」になる。

「苦しい時の神頼み」なんて言葉があるが、「苦しい時は金頼み」で世の中、金で問題解決することが多い。

 最近、とみに無気力な私だが、あの時、仏壇と一緒に私も「魂抜き」されてしまったのか。

 寿司屋で板さんに「中トロ、ワサビ抜きで、大トロは魂抜きで」なんて冗談でも言ったら出入り禁止になるな。

 秋の夜長に、相変わらず魂の無い駄文を書くボクです。

 (2022.11.5)アンブレラあつし

PAGE TOP


 

 Copyright(C) Atsushi&Habane. All Rights Reserved.
MP3「おまぬけサンタ」 by TAM Music Factory