前号で東京オリンピックの開催年を昭和36年と書いたが、誤りで昭和39年が正しい。
旧友よりの指摘でわかったが、誤りを指摘してくれる友人は「宝」だ。
持つべきものは友だが、ロシアのプーチン大統領には、誤りを指摘してくれる友人がいないのか。
彼の周辺が全員イエスマンで苦言をていする人が、いなければ彼はさらに重大なアヤマチをおこす可能性があり「あな、おそロシア」だ。
「♪友を選ばば書を読みて、六分の侠気、四分の熱」は、与謝野鉄幹作詞の「人を恋いる歌」だ。
いい友人に恵まれれば豊かな人生が送れる。
私はいい友人に恵まれていると思うが、自分自身の事を考えてみると、「書」は最近読まないし「侠気」もあんまない。
「熱」は今のところ平熱だが、三回目のワクチン接種は終わった。なんて相変わらずジョークやダジャレ熱はある。
この歌の歌詞の一番は「妻をめとらば、才たけて、見目麗しく、情けあり」とある。
「頭がよくて美人で性格がいい」という事だが、ちょっと理想が高すぎシンサクだ。
理想が高すぎれば、いつまでも結婚できない。
人生は妥協が大事だが、ロシアもウクライナも、そろそろ「妥協」してほしい。
報道では民間人や子供の死傷者が、大きく取り上げられるが、兵士だって同じ人間だ。親、家族がいる。
互いに意地をはり続ければ犠牲者は益々増え、どっちが勝っても恨みはのこる。
プーチン大統領はウラジーミル、プーチンだが、ウラミノコールになってしまう。
「プッチン、プリン」はグリコのヒット商品だが、ウクライナにキレて戦争を始めたプーチンは「プッツン、プーチン」になるのか。
「プッツン、プリン」はイタダケナイ。
前記の与謝野鉄幹の妻は、才たけた与謝野晶子だが、彼女の詩に「君死にたもうことなかれ」がある。
ああ おとうとよ 君 死にたまふことなかれ
末に生まれし 君なれば 親の情けはまさりしも
親は刃をにぎらせて 人を殺せとおしえしや
人を殺して死ねよとて 24まで そだてしや・・・と続く。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、「祖国」のために18才から60才までの男子に「武器をとり、ロシアと戦おう」との声明を出したが、これもコマッタもんだ。
訓練もしない経験のない多くの兵士の犠牲は目に見えている。
ヨーロッパの歴史は第一次大戦以前より「分裂と統合」の繰り返しで、戦争で「分裂」し戦争で「統合」する歴史だ。
ウクライナは、昔、ソビエト連邦でロシアと一緒の国家だった。
東西冷戦の頃、ソビエト連邦はNATOに対抗して、ワルシャワ条約
機構をつくった。
ソビエトの当時の周辺国、ポーランド、東ドイツ、チェコスロバキア、ハンガリー、ルーマニアなどはワルシャワ条約機構の構成国となり、宗主国ソビエトにはイジメラレタ。
今回、多くのウクライナ国民が周辺国に難民となって逃げているが、旧ソビエトにウラミのある周辺国の心情は複雑だろう。
「イジメた方は忘れても、イジメられた方は忘れない」。
「金を借りた方は忘れるが、貸した方は忘れない」ので借用書をつくるが、イジメにも借用書ってあるのか。
当初は難民を人道的に温かく迎えいれても、長期化すれば事情はかわる。
ロンドンにいたころ、長女が地域のガールガイドという団体に入り活動した事があるが、同じ団員にポーランド出身の家族のお嬢さんがいた。
活動が終わる頃、よく夫婦で娘さんを迎えにきていた。
もの静かなお父さんで、ショパンのような、どこか憂いがある表情が印象的だった。
祖国を離れての生活は何かと大変だと思う。
ヨーロッパの動乱の歴史の中で、多くの人が東欧から英国に渡っている。
フランスやドイツ、イタリアは、文化の違いや言葉の難しさもあるのか通過点になって、最終的にドーバー海峡を渡り英国に来る移民が多い。
フランスやイタリアって実は排他的で生活しにくいのかもしれない。
英国は島国だが、世界に開かれた大英帝国の歴史文化があり開放的だ。
ロシア、ウクライナ両国ともメンツにこだわらず、はやく「妥協」して欲しい。
このまま戦争が長引けば、世界の未来は「う暗いな」になってしまう。
「プーチンもゼレンスキーも男だろう、男は度胸より妥協だ」。
ちなみにお坊さんは読経です。
(2022.3.12)アンブレラあつし |