その175 |
「失ったものを数えるな」、でも「失ったもの」を思い出せない日々がくる。 |
「失ったものを数えるな、残されたものを最大限生かせ」はパラリンピックの精神らしいが、アデランスなどのカツラ増毛メーカーには耳が痛い話しだ。
髪の毛もだが、メガネや補聴器、入れ歯も「失ったもの」を取り戻そうとする業界で、そう簡単に「失ったもの」を諦められないのが人間だ。
アンチエイジングのサプリもしかりで、深夜帯のテレビは、健康器具や健康サプリのCMだらけ、みなアキラメが悪いが、それが生きているということなのだな。
「健康を、危惧して器具を、買い続け、使わぬ器具が、また危惧になる」(詠み人知らず、医者知らず)
私は「失った過去を数える」ように過去を思い出しては、昭和の昔を懐かしんでいる昭和ノスタルジーサンだ。
「残されたものを最大限に生かせ」と言われても、残されたものは通帳の僅かな残高くらいだ。
「最大限生かせ」を真に受けて、素人が貯金を「投資」に回すと、大失敗して残高ゼロになる事もあるので注意だ。
高齢者の生活は、通帳を見ながら残り人生の時間を送ることで、「数えるな」と言われても通帳に残された残高は時々数えなければならない。
寿命が分れば残高マネーも計画的にも使えるが、誰も自分の寿命は分らないので貯蓄するしかないのが現状だ。
医者の余命告知は「最後通牒」だが、世の中は「最後通帳」で、全ては金で解決する。
話しは変わるがアフガニスタンが混乱している。
「ランボー、怒りのアフガン」という映画があったが、今はランボーなタリバンが再び国を支配しようとしているらしい。
日本人医師、中村哲さんの現地での長い医療活動は有名な話しで、何度もマスコミでも取り上げられていたが、彼がブルドーザーに乗って、灌漑用水路を作っている姿に私は強い違和感を感じた。
医師としての活動は中立で人道的で敵を作りにくいが、用水路の建設は行政施策で、反政府側から見れば人道的には見えない。
むしろ現政権を支援しているようにも見える。彼の強い思いは理解できるが一線を越えてはいけなかった。
それぞれの民族、国家、宗教にはそれぞれの価値観、生き方がある。
確かに「豊か」になること「幸せ」になることのひとつだが、その「豊かさ」の分配を平等に確立しないと恨みをかう。
日本人としては、彼を殺害した行為は「恩を仇で返す」犯罪に思えるが、中村さんの活動を「恩」と感じない人々がいたという事も事実だ。
国際社会は複雑だ。ミャンマーのクーデターも、軍部が悪いという報道が世界に伝わっている。
私に言わせれば、アンサンスーチー氏が国のトップになり「民主化」して久しいのに、彼女は一体何をしていたのかと思う。
「民主化」も大事だが、軍隊をコントロールする統制力を政治家が持たなければ国は安定しない。
また、報道はされないが軍部を支持する多くの無言の住民がいるはずだ。
アフガニスタンもタリバンを支援する住民が根強くいるので、政権が倒れたと思う。
日本などの西側先進国は、ミャンマー軍部やタリバンを悪玉にして報道するが、欧米基準の「人権」「民主化」を「錦の御旗」にして、安易に他国に介入すると手痛い目にあう事は歴史が証明している。
広島、長崎の原爆投下だが、最近の情報公開で原爆開発はアメリカ国内でアメリカ人科学者とイギリス人科学者が共同で行っていたらしい。
そして実用化に成功したが、その使用については、当時のアメリカ大統領とイギリス首相の合意によってなされたという。
トルーマン大統領もチャーチル首相も民主的な選挙で選ばれた代表で、両国とも自他共に認める世界に「自由」「人権」「民主主義」を唱
える国だが、戦争終結のためには手段を選ばない。
話しがマジになってしまったが、二度のコロナワクチンの後遺症で、私の頭がマトモになったのか。
後遺症が続くと今後のブログ内容にも影響が出るので心配だ。
トラウマは精神的な後遺症だが、人生にとって「後遺症」が、一つの「教訓」に変異すれば、その後の失敗も少なくなるかもしれない。
(2021.9.11)アンブレラあつし |