その173 |
昭和少年の夢「オリンピック選手になって金メダル」 |
オリンピックが終わったが次回のパリは三年後で、すぐに来る感じだ。
歳を重ねるごとに年齢に比例して月日が高速に過ぎ去るが「高齢高速」なんていう四字熟語はないか。
一年がアットいう間で、恐らく残り人生もあっという間だ。
それなのに「断捨離」も「生前整理」も「先送り」してやる気がしない。
いつまでも、やるべき事を「先送り」しているが、「野辺送り」される前にやるべき事をしないと、ゴミだけが残り迷惑をかけるな。
オリンピックだが、以前から今から練習して私が日本代表になる種目はないのかと思うことがシバシバあった。
時間と多少の金はあるので、集中して本気で練習すれば、今からでも遅くない種目は何かないのか。
中学時代は陸上競技部で、長距離を練習したが補欠にもなれなかった。
短距離は天性の素質なので諦めて、長距離に挑んだが、真面目にコツコツと努力する素質がないので、やっぱダメだった。
かつて競歩を見て、歩くことなら私でも出来るかもしれないと思ったが、オリンピックを見たら歩く速さがハンパない。
歩く事は「徒歩」ともいうが、私の人生は「トホホ」だな。
陸上に「やり投げ」という競技もあるが、若い頃、自分の生き方は、時々「なげやり」だった。
個人競技の射撃やアーチェリーなどは、高齢でも可能性があると、昔思ったことがある。
教員になりたての頃、職場の職員旅行で温泉地に行って射的をやった。
景品をオモチャの銃で狙って当てるのだが全くあたらない。
悔しいので追加でタマを買い求め、やっと当たったが景品が倒れない。当たっても景品が倒れないとダメらしい。
その時、これ系の狙うスポーツの素質はないと実感した。
「的当て」だが、自分が「的外れ」な生き方をしていた事に気がついたのは最近だ。
職場の職員旅行だが、昭和の遺物で最近はないらしい。
懇親旅行と言いながらも、職場の人間関係そのままの旅行だ。
任意参加だが、参加への同調圧力は強く半分仕事だ。
中には妙に開放的になるオジサンもいて貸し切りバスに乗ったとたんに「幹事、ビール」と大きな声で叫び、昼間から酒を飲み始める。
静かに酒を飲めばいいのだが、機嫌がよくなるとカラオケもないのにマイクを持って歌い出す。
「♪汽車の窓から、ハンケチふれば、牧場の乙女が、花束投げる」は「高原列車が行く」だが、大きな声で歌うので、周りはうるさくて紙コップを投げたくなる。
やがてオジサンは彼の青春歌を二、三曲歌い、眠りにつくが今度はイビキがウルサイ。
顔をハンケチで覆いたくなるが、オジサンの幸せそうな顔を見ると、ここは我慢だ。
青春時代の甘い夢を見ているに違いないと思ったら、突然起きて、「トイレ休憩、バス止めて」と言い出した。
サスガにバスの窓からはデキナイ。
世の中を大きく分けると、お世話する人と、お世話される人の二つの人種に分類できる。
話しは、オリンピックに戻るが、今回のオリンピック選手の最高齢者は、オーストラリアの女子の馬術選手で66歳らしい。
次回のパリ大会も目指しているという。
馬術は優れた馬に巡りあえばチャンスはあるのか。
私は午年なので、馬とウマがあってウマくいけば可能性があるとは思ったが「馬術」って金がかかりそうだ。
ロンドンに住んでいた時、長女に「乗馬」をしてみたいと言われた。
乗馬イコール上流階級というイメージがあるので無謀な事とは思ったが、長女の日本人の友人も練習している乗馬クラブがあるという。
料金もビジター参加の形だと、そう高くもない。
もしかしたら、英国貴族階級の御子息との出会いがあるかもしれな
い。もしかして、岳父になれば自慢だ。
英国貴族は無理でも、同じ上流階級であるアラブの王族の御曹子との出会いの可能性もある。
アラブの金持ちの資産はハンパない。
岳父になれば左ウチワの生活で、ローイスロイスの車もキャッシュで
買ってくれる。
なんていうヨコシマな下心もあった。
あの時、娘だけでなく私も乗馬練習をすれば、もしかして別な人生もあったのか。
正式に乗馬クラブに入会すれば、新たな出会いが会ったかもしれない。
英国貴族階級の美しい婦人と出会い恋に落ち、おたがいに家族を捨て「逃避行」なんて妄想が暴走するが、逃避行の途中で、きっと私は「落馬」するな。
落馬して大けがをすれば車イス生活だが、「ロールス車イス」なんていうブランドの車イスはありませんから。
3年後にはパリ大会だ。今からでは既存の種目は無理なので、何か新種目を考えるしかない。
今やっている「水アート芸術」を「水アートスポーツ」にして、IOCに五輪種目として認めてもらうしかないか。
参加者が私一人なら「金メダル」は可能だが、IOCに使うワイロは莫大だ。
未婚の次女がアラブの金持ちの「玉の輿」に乗れば、工作資金を得られるかもしれない。
こんな「真夏の夜の夢」だが、天ノ川に流され消えてゆく。
全てが「水の泡」だが、人は寿命と夢があれば生きることができる。
(2021.8.14)アンブレラあつし |