オリンピックの開会式をテレビで途中から見た。
最近のオリンピック開会式は入場行進だけでなく、いろんな「演出」がありすぎる。
個人的には前回大会の古関裕而の行進曲による入場行進だけにして欲しかった。
日本は高齢者社会になっているが、多くの年寄りが、あの曲で元気づけられ若返るはずだ。
今回の選手入場行進の曲だが、あれって行進曲なのか。
前回の東京オリンピックマーチはレガシーとなって今でも語り継がれ演奏されるが、今回のはゲーム音楽でハッキリ言って安っぽい。ツーカ、なんでゲームの宣伝をオリンピックでやるのか意味不明。
前回リオの閉会式に前安倍総理がスーパーマリオのコスプレで登場したが、日本の国を代表する政治家が何でニンテンドーの宣伝をするのか。
特定の会社を公職にある政治家が宣伝するのは、変なのだが、ウケれば何でもアリアリ、白アリさんの世の中だな。
今回の演出だが、ジャズピアノよりは和太鼓や雅楽の方がマシだし、有名ダンサーのコンテンポラリーダンスも自己満足で意味不明。
あーいうモノは、アングラ地下劇場で仲間内でやって欲しいが、イベント屋やゲージュツ屋仲間がハビコリ「イイね」と評価するので、今後も独り善がりのゲージュツは繰り返される。
「演出」の中で、よかったのが「長島、王、松井」の聖火リレーだ。「三番ファースト王、四番サード長島」昭和のスポーツシーンが蘇る。
昭和オジサン的には、松井にはやや違和感はあるが、長島を支えるには若い松井が適任か。
「巨人軍は永遠に不滅です」と長島は引退時に言ったが、不自由な体ながらも聖火を持つ長島は不滅だな。
アトランタオリンピックで、パーキンソン病の体ながらも、聖火を持ったモハメドアリを思い出した。
モハメドアリはボクシングの世界チャンピオンだったが、前回の東京オリンピックの前の大会、ローマオリンピックで金メダルをとった経歴がある。
当時はアマチュアで名前はカシアス・クレイだった。
彼のボクシングスタイルは「蝶のように舞い、蜂のように刺す」と言われたが、昭和30年代日本の夏の蚊帳の外は「蛾が舞い、蚊が刺す」世界だったな。
「蚊帳の外」の「蚊帳」も絶滅危惧種の仲間入りで、最近見ないが「蚊に刺されて、カイカイ式」なんちゃって。
モハメドアリはアントニオ猪木と異種格闘技試合をするし、やっぱ昭和って面白すぎる。
前回の東京大会で歌われた曲に三波春夫の東京五輪音頭がある。
「♪はー、あの日ローマで眺めた月が、今日は都の空てらす、四年たったら、また会いましょうと、固い約束、夢じゃない」という歌詞で、踊りの振り付けもあり当時流行ったな。
「三波春夫でございます。お客様は神さまです」は有名な言葉だが、「国民的歌手」って彼の事だ。
話しは野球選手に戻るが、王は相変わらず姿勢もいいし若い。
「ナボナはお菓子のホームラン王です」は有名なCMだが、王の今の年齢は「なんぼな」。
長島、王、松井だが全員ジャイアンツで、やっぱ「巨人、大鵬、卵焼」は不滅だな。
王は一本足打法で「足あげ打法」だったが、今の世の中は何かと人の足を引っ張る「あげ足取り」社会になっている。
相撲界では「足取り」はりっぱな技だが「上げ足取り」が溢れる社会に、スモウカイと思わなくなる。
なんて書いてはみたが、ソー言う私もテレビを見て文句タラタラ書いている。
文句言うなら「初めからテレビを見なければいい」のだが、「それを言っちゃオシマイ」だ。
年寄りの楽しみの一つは「自分の事は棚に上げて、人の悪口を言うこと」なのだが、やがて「棚卸し」の時期がくる。
「棚卸し」になり、在庫一斉処分になっても売れ残り、いつまでも宛先不明の昭和の「お荷物」のボクです。
(2021.7.31)アンブレラあつし |