前号写真のジャイアント馬場の相手は、たぶんデストロイヤーだ。
デストロイヤーの得意技は四の字固めで、力道山も苦しめられたが、力道山と言えば「空手チョップ」だ。
ジャイアント馬場にも「脳天、空竹割」なんていう上から降りおろ
すチョップがあったが、あまり威力がなかったな。
ジャイアント馬場の十六文キックは、さらに空中跳び蹴りの三十二文キックに進化し、当時の実況アナウンサーが、この技を「大陸間弾道弾」と表現していたが大袈裟で物騒な言葉だ。
この「大陸間弾道弾」だが、体が大きいせいか床に落ちた時の馬場自身へのダメージも大きく、この大技後は本人もフラフラしてホボ自爆技だったな。
昭和少年はプロレスの話になると、止まらなくなり、時間「無制限三本勝負」になるので、話題を変える。
過日、市民健康診断を受けた。例年、集団検診を受診していたのだが、今年はコロナで集団検診はなく各自が病院で受診するようになった。
病院では何十年かぶりに胃カメラ検査をしたが、思ったよりは楽で助かった。
以前に胃カメラ検診で辛い思いをして以来、長い間、胃の検診はバリウムを使う集団検診で受診していた。
昨年は、街中の保健センターで受診する期日を忘れ、郊外の瀬ノ上地区の公民館で受診した。
集団検診は多くの人が集まり順番で検査する。順番待ちで隣に座った七十過ぎくらいのオジサンが、「アンダ、ドッカラ、キタンダイ」と話かけてきた。
郊外というか田舎というか、ザイの方々はフレンドリーで気軽に話してくる。病気らしい病気もしたことがないと自慢していた。
初めて市の集団検診をするが、「バキューム検査」が全く初めてで不安だという。
「バキューム」ってバリウムのことなので、「それバキュームではなくバリウムですよ」と丁寧に教えたが、耳が遠いのか私の言葉もよく理解できないようすで、何度も「バキューム」と繰り返す。
これ以上の説得は彼の親族の仕事と、私も諦めたが、そのオジサンにとって検診車は「バキュームカー」になるのか。
やがて、そのオジサンは問診票を持って「バキュームカー」に「吸い込まれる」ように立ち去ったが、検診車内で看護師や検査技師と、うまく話が通じるのかと他人ながら心配だった。
一度、思い込んでインプットすると、指摘されても修正できないのは高齢化の表れで、私自身もココロあたりがアルアル、思出アルバムだ。
「♪思い込んだら試練の道を、行くが男の、ど根性〜」は巨人の星だが、江川投手は巨人に「思い込ん」で「試練の道」を歩んだな。
「♪真っ赤に燃える、王者の印、巨人の星をつかむまで」だが、「真っ赤に燃える」のは広島カープですから。
「♪血の汗ながせ、涙を拭くな、行け行け飛雄馬、どんと行け」って、ほぼ軍歌で「巨人軍歌」だな。
巨人軍の歌を作曲した古関裕而の朝ドラも再開され、いよいよ終盤だ。
先週は、戦地での戦闘場面が生々しく放映され、ネットでも多くの反響があった。
多くが戦争の悲惨さを深く感じたというものだったが、私は主人公に一人の日本兵がイギリス軍から分捕った缶詰を渡す場面が心に残った。
日本からも英国からも遠く離れたインドシナ半島で、なんで日英両国が戦争してるんだ。
自分の家庭に、遠くから知らない別の二組の家族が入り込んで来て、大ゲンカしているのと同じで超迷惑な話だ。
かつての「大東亜共栄圏」は日本の「アジア囲い込み」で壮大な「思い込み」だった。
また連合軍の英国は、「大英帝国」の名のもと元祖「世界囲い込み」をした大先輩で、今でも何かと英国流が最高だと思い込んでいる。
今は中国がアメリカのマネをして「囲い込み」をしているが、それぞれに「正義」という「思い込み」があるので米中対立が今後も続く。
資本主義も共産主義も結局は覇権主義に移行するが、日本は国内社会がハケン主義で労働者がハケンで安く使われている。
「フリーター」とか言う言葉で「フリー」と思い込ませ、ハケンを定着させた今の日本だが、人生は「幸せなフリ」「不幸なフリ」「○○なフリ」の一人芝居で、人生の喜怒哀楽は退屈な人生を面白くする芝居のフリツケか。
「♪私、気づいてしまった、しあわせ芝居の舞台裏」は桜田淳子の歌だが、芝居ならば最後まで「気づかないフリ」はできなかったのか。
「♪ようこそ、ここへ、私の青い鳥」なんて誘われて、「カゴの鳥」になるのも、悪い話でもないし、「私はフリー」と思い込み、自由なフリーをして自己満足できれば、それはそれで「♪いいじゃないの、幸せならば」。
フリーだが「アルコールフリーで、酔っ払ったフリー」なんちゃって。
フリオ・イグレイシャスのフリヲして歌っても、彼のようには歌えないし女性にもモテないと思うが、文字の誤変換で「不良、イグレイシャス」になるボクの不良パソコンです。
芸術家へ思い込みが足りない私は、まだまだ試練が足りないのかもシレン。
(2020.10.24)アンブレラあつし |