|<<INDEX | <PREV  NEXT>|
 
 

その139

♪コロナで、ごーろごろ

「♪戦争が終わって僕らは生まれた」の「戦争を知らない子ども達」も、すっかり大人になった。

「戦争を知ってる大人達」は今や少数で、かなりの高齢者になっている時代だが、みんなみんな「コロナを知らないオトナ達」だ。

 世間はコロナコロナでマスコミも、ますますマスコロナだが、結局の所、誰も経験しなかった事なので試行錯誤をしながら、前代未聞、想定外の事に一歩一歩手探りで対応するしかない。

 試行錯誤は、思考錯誤せぬよう思考覚悟してワンチームでスクラムを組まなければならないが、それがなかなか難しい。

 現代はネット社会で、ネット空間が何かにつけ難癖をつけ攻撃する場にもなっている。

 失敗に対して「寛容」でない社会はイカンヨウで、足の引っ張り合いになるが、私も時々心情的に、そういうクレイマーのナカマーになっているので自戒だ。

 前号で「三密」は楽しい事で密の味などと書いたが、「禁密生活」は「禁欲生活」だな。

 じわりじわりと行動範囲が制限されてきた。

 私は早々と10年前に仕事を辞めたが、今年の春まで真面目にコツコツと働き定年退職して、いよいよ時間とお金に余裕ができた人は超ショックだろう。

 遊ぼうと思っても遊ぶ場所に行けないし、お金をつかおうと思っても店が閉まっている。

 これでコロナでコロリとなったら死んでも死にきれないが、そんな不幸な人を供養するのはコロリ地蔵ではなくコロナ地蔵か。

「ピンピンコロリ」は理想だが「ピンピンコロナ」は悲劇だな。

 老後の貯蓄は大事だが、人はいつコロリするか誰も分からないので、自分で稼いだ金は生きているうちに自分で遣いたい。

 個人的にはコロナ騒動が収束したら、北海道や九州、沖縄、四国などにも行ってみたい。

 この歳になって国内では、未だに本州から出たことのない出不精のボクですが、デブショウって肥満の事ではありませんから。

 コロナ自粛だが、「自粛、自粛」と言われれば言われるほど、「三密」への思いも募る。

 コロナ自粛解禁になったら、何をするか優先順位をつけて手帳に書いておかないと忘れるな。

 備忘録だが、今までに出会った美しい人を記録しておけば美貌録になる。

 モーロクすると備忘録をどこに置いたか、時々忘れるので困ったものだ。

 約20年前になるが、3年間の海外勤務を終えて帰国した時、日本でやりたいことが三つあった。

 一つめは生卵かけご飯を食べること。

 二つめは温泉の広いお風呂に肩まで浸かって温まること。

 三つめは畳の部屋に布団をしいて大の字になって寝ること。

 この三つだが帰国して直ぐには実家に帰らずに、飯坂温泉に宿泊したので三年間の思いが1日ですぐに達成してしまった。

 生卵が嬉しくて二ついっぺんに卵を、ご飯にかけたかったが、変なオジサンに思われるので我慢した。

 温泉の広いお風呂が嬉しくて、体を伸ばしてバチャバチャ泳ぎたかったが、困ったオジサンに思われるので我慢した。

 広い畳の部屋で「♪焼きイモ、ごーろごろ」と昔の子ども体操を思い出して転がりたかったが、バカなオトーサンに思われるので我慢した。

 日常の些細な事が人の幸福なのだな。

 ツーカ、ささやかな幸せに普段は気がつかない。

「♪ささやかな、幸せ祈ってる」は「♪見上げてごらん、夜の星を」の坂本九の歌だが、コロナによる経済活動停滞で夜空の星がきれい見える。

 ノーベル賞に「環境賞」という分野ができたら、地球温暖化防止に貢献したという事で、新コロナが受賞するな。

 長いコロナトンネルを抜ければ、かつての日常生活が待っている。

 それまではじっと我慢の日々だが、いつの世も社会の混乱に乗じてワルノリする輩がいる。

 テレワークばやりで、テレワーク業界が仕事も教育も未来はテレワークなどと我田引水で宣伝し一部のマスコミも同調するが、家でも仕事って最悪だ。

 多少通勤が大変でも職場を離れれば仕事から解放されるのがいい。

 学校も下校すれば、厭な先生の顔を見なくてもいいが、家庭のパソコン画面に先生の顔が大写しで出てきたらウンザリだ。

 昔から家庭は、職場や学校からのソーシャルディスタンスが大事で、家庭に仕事を持ち込んではイカン。

 学校の宿題は家庭に持ち込まれるが、先生まではついてこない。

「ソーシャルディスタンス」だが、語感が「シャルウイダンス」に似ている。

 ソーシャルダンス、フォークダンスは密集で、チークダンスは密着そのものだ。

 ラジオ体操って両手を広げて、ぶつかり合わない距離なので、体操の動きをそのまま振り付けにすれば「ソーシャルディス、ダンス」になるな。

 ラジオ体操のテーマ曲、「♪新しい朝がきた、希望の朝が」って、今、聞くと妙に泣ける。

 運動会の準備体操などでラジオ体操をやるのだが、間違わないようにと思いながらも、動き出しが時々、右左反対になり「時々ドキドキ、ラジオ体操」の少年時代だった。

 自粛自粛で「♪焼きイモ、ごーろごろ」ではなく「♪家で、ごーろごろ」しているボクです。

 (2020.4.25)アンブレラあつし

PAGE TOP


 

 Copyright(C) Atsushi&Habane. All Rights Reserved.
MP3「おまぬけサンタ」 by TAM Music Factory