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その128

木枯らし一号、熱燗二合

 あんなに暑かった季節も終わり、今は上野公園の水撒きもやりやすい。やはり季節は巡るのだな。

「♪秋を愛する人は心深き人、愛を語るハイネのような、僕の恋人」だが、ハイネの好きなビールはハイネケンか。

 地ビールブームだが島根にシマネケンなんていう地ビールはないと思う。

 ラグビーワールドカップ開催中に、上野水撒き活動後、試合が見れる英国パブに行ってみた。

 日本対アイルランド戦で、すでに客が一杯で店に入ることもできなかった。

 しかたなく安ホテルの狭い部屋で缶ビールを飲みながら一人で観戦した。

 ジャパンの合言葉はワンチームだが私は一人でオンリーワンチームでロンリーワンだな。

 集団の中にいれば、もっと盛り上がるに違いないが、男は黙ってサッポロビールを一人飲むしかない。

 人は喜びを大勢の中で分かち合う事が幸せなのか。過日行われた天皇パレード、来年のオリンピックと集団で喜び興奮する機会が続くが、何事も行き過ぎ、やり過ぎには注意だ。

 令和のレイは冷静のレイでもあってほしい。「赤信号みんなで渡れば怖くない」だが、みんなで同じ方向に突き進む時代は恐ろしいものがあり、「怖くない」という心理が怖い。

「♪冬を愛する人は心広き人、根雪を溶かす大地のような僕の母親」だが、地球温暖化で根雪も少なくなる。

 根雪だが、中島ネユキなんていう北海道出身の歌手はいませんから。

 母親はママで重ねるとママ母になる。

 シンデレラはママ母にイジメられたが、今は実の母でも我が子をイジメることがあり、度が過ぎて結果、悲惨なことに子がシンデレラになることもある時代だ。

 母性愛なんて昭和の死語になったのか。

 母性本能を増大させるサプリを開発してほしいが、商標は「命の母、愛」か。

 子育てを母親だけに押しつける気持ちはないが、男にはできない事ができる母は大事で「母なる大地」だな。

「四季の歌」には「♪春を愛する人は」とか「♪夏を愛する人は」なんて節もあるが、季節が巡り時を重ねれば、やがては最後に「死期の歌」になるのか。

 死期に詠む歌に「辞世の歌」があるが、辞世の歌も誉めすぎると「お世辞」になるな。

 季節のように人生を大きく四分割すると、今の私は秋で晩秋かもしれない。

 やがて寒い冬を迎え、冬の寒い風に吹かれて、冬にフユウする私だがフユウ層ではありませんから。

「♪北風吹きぬく、寒い朝も、心ひとつで暖かくなる」は吉永小百合の「寒い朝」だが、私は「寒いギャグ」で懐まで寒くなり、心も財布も暖かくはならない。

 過日、65歳以上は無料という施設を利用し、受付で運転免許証を提示したのだが、係員の方は運転免許証を見ることなく「どうぞ」といって通してくれた。

 少しは免許証の生年月日を確かめて欲しかったのだが、私は見るからに65歳以上なのか。落ち込むではないか。

 年齢確認だが、スーパーやコンビニのレジでもある。

 アルコール購入の時、「年齢確認お願いします」と言われる事があるが、内心「この俺が20歳以下に見えるかい」と面倒に思いながら確認ボタンを押す。

 所詮は自己申告なのでシンコクに考える必要もないか。

 青色申告は税金だが、金額によっては顔が青色深刻になるな。

 今までは現金主義の私だったが、ポイント還元のこともありカードも少しづつ使うようにしている。

 小銭が貯まらないので財布は重くならないが、確実に日本人の優秀な暗算能力は低下する。

 なによりも小銭がないと銭形平次が困り、銭を投げるシーンがないのでヘージのイメージがダメージだ。

 風に吹かれて、木枯らし一号の季節だが熱燗二合でおでんだな。

 (2019.11.16)アンブレラあつし

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