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その114

令和になって

 マスコミの改元報道も「令和になったら平和になった」と言いたいところだが、相変わらずテレビ、新聞の「令和元年狂騒曲」は続く。

 令和が始まったばかりで恐縮だが、次は「静和」にして、そっと改元移行してほしい。

 今後の一年間は、何事も「令和になって初めての・・・」と枕詞がつくのか。

 来年の元日さえも令和になって初めての正月で、その前は令和になって初めてのクリスマスもあるな。

 「令和、令和」と唱和できない昭和おじさんの私だが、「令和になって初めての・・・」、でも「だから何?」と言いたい。

 平成は約30年間だったが、今後は昭和のような60年間以上続く時代は来ないと思う。

 今回の改元を機に、今後300年先まで、約10通り以上の元号を決めておけば簡単だがそうもいかないのか。

 ツーカ、官房長官がもったいぶって「発表」するのがビジュアル的にもよく、国民は喜びに沸いて、そのようすの報道で各局が視聴率が取れ、番組にスポンサーがつくのか。

 令和に続く元号を事前に今から決めておくなどと提案したら、「今まで、そんな前レーワ、ネーワ」と有識者に怒られそうな無礼者の私です。

 という私も令和になって初めての「かき初め」ということで、上野公園に出かけた。

 東京新聞によると、上野のバンク爺さんは、「月に二、三回ほど上京する」のでそのペースを守らなければならない。

 また「日が暮れるまで地面に水で繰り返し描く」と書かれたので、これから暑くなって日が長くなると老体には辛い。

 老体にムチ打ちながら「老体で水うつ」ボクです。

 「老体にムチ打つ」だが、水戸の御老体にムチをうったら、「獄門ハリツケ」になるのか。「遠島、島送り」では済まないと思う。

 「江戸、ところ払い」なんて処罰もあってテレビの時代劇にわくわくしながら、江戸時代の刑罰の学習をしていた昭和少年の私です。

 「百たたき」なんて言う刑もあって痛そうだが、たたかれると逆に悦びを感じる人には刑罰にはならないな。

 「大岡裁き」なんてものもあり「情状酌量」だが、法律の弾力的運用はいつの時代にも行われる。

 「罪を憎んで人を憎まず」といわれるが、最近の風潮は人を憎んで「ネット炎上」する。

 本能寺炎上、金閣寺炎上でお寺も、しばしば過去に炎上したが、人の炎上はお葬式の火葬だけにしてほしい。

 過日、高校の恩師の葬儀があり参加してきた。享年82歳だったが長く闘病していたらしい。

 頼まれもしないのに志願して弔辞を読んだがチョウシにのって弔辞を読んではいけない。

 私にとっては部活の顧問の先生だったが、当時の先生のクラスの教え子も多数弔問に参加していた。

 私より2学年下の世代だが、なんとその中に前総務省次官がいてオドロッキード事件。

 私なんかより弔辞を読むのにふさわしい方で、現在は大手N証券の顧問だが、これからさらに何度か天下るのは、前次官だけにジカンの問題か。

 葬儀後の精進上げでは、同じテーブルだったので名刺交換など行われたのだが、私は交換する名刺を持たない。

 名刺など無くてもいいと長い間、思っていたが、あった方が都合のいい事もある。

 肩書きは「画伯」にすると箔がつくのか。「芸術家」もいいが何か怪しい感じがするな。

 「路上アーティスト」なんてオシャレだが私には似合わない。

 やはり「謎の男」に肩書きは無用の介だ。

 (2019.5.13)アンブレラあつし

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