雨が降る。
お天とさまが私に先んじて水撒き活動をしてしまった。
お天とさまの 水撒きは容赦ない。全部地面を水で塗りつぶす。
私は水撒きされない余地を求めてさまよう。
建物の軒下や大木の下など雨がふり残した場所を探す。
今、上野の文化会館は修理中でフェンスで囲っているため軒下がない。
修理後は軒下などは つくらないかもしれない。
東京は何年後かのオリンピックに向けてホームレス対 策を全面的にしているように思える。
公園の水場も従来の水道の蛇口を新しいも のに取り替えてホームレスの方々が水浴び行水できないようにしてる。
雨の日は水撒き活動の天敵ではあるが面白い発見もある。
雨が降り残した余地に水で絵を 描くと周りの水溜りとコラボして「いとあわれなり」なのである。
また雨の日は多くの人が傘を持つので晴れの日に傘を持ち歩く孤独感がない。
晴れの日に傘を 持ち歩くのは、いかにも田舎から出てきたようで気まずい思いもする。
お天とさまの力は偉大だ。太陽が出れば地面はみるみる乾く。
特にコンクリートや石畳は早い。
強風も雨と同じくらい水撒き活動の天敵である。
風で水が飛ばされ思うよ うな形ができない時は強く傘を振って強く地面に水を撒く。しかし強く傘を振れ ば形のコントロールは難しくなる。
それでも風が強すぎる時は平らな地面を選ん で傘の先のスポンジで直接描く。
考え見ればこれが本来の描き方だ。
字や形をずっと逆さでかいてると急にまともにかこうとした時、一瞬とまどう事があるが、勝手にやっているので労災にはならない。
痛風の風に吹かれて彷徨いし。三等以下。
(2015.7.7)アンブレラあつし |