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その5

はいはいからはいかいまで

 娘が二番目の子の里帰り出産で一時帰省している。

 一才半の孫は、よく「はいは い」している。私は上野で「はいかい」している。

 「ゆりかごから墓場まで」という言葉があるが「はいはいから徘徊まで」と言葉をおき換え一人悦に入る。

 左足の痛風が再発し、やや痛みがあるが足を引きずりまた先週も上野を徘徊して しまった。

 上野で水撒き活動をしていると、いろいろな人との出会いがある。

 人妻風の子連れの方が妙に関心をしめした。

 自分もやりたいというので普段は魔法の傘は貸さないのだが、臨機応変、現実的対応ということでやらせた。

 なかな かうまくできない。今度は弟子にしてくれと言い出した。

 弟子はとらないと、やや後髪を引かれる思いで断ったが、いくつか水撒き活動のこつを教えた。

 あまり関って、あとからサングラス、いれずみのお兄さんが出現するとドラマチックにになりすぎる。

 最近、一緒に写真を撮ってくれという要望が増えてきた。しかも 若い女性からである。

 ジドリでとるという。ジドリといっても会津地鶏ではない 。

 自撮りというのは片手にスマホをもって腕を伸ばし肩を組むように顔を近づけてプリクラのように撮る方法らしい。

 若い女性に顔が近づけばどきどきする。私は純情なのだ。

 それにしても、こんなに無防備に顔を初対面のおじさんに近づけていいのだろうか。

 メルアド交換もできそな感じだが、一線を越えてはいけない。孤高の芸術家がナンパおじさんになってしまう。

 いろんな出会いも、すべて水に流す。

 「梅雨空に 傘を筆にし はいかいす」三等歌・・・

 (2015.6.27)アンブレラあつし

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