会社が傾いてきたりしない限り、サラリーマンにとっての最大の関心事は人事異動ではないでしょうか。
定期異動の内示日が近づき、人事異動予想を肴に同僚と飲み交わしたことが、懐かしく思い出されます。
人事予想の飲み会(※イメージ)
内示当日は誰それが所属長に呼ばれたとか、あいつはどこそこに異動らしいとか、仕事にならないほど噂話に花が咲いていました。
辞令をして「紙切れ1枚云々」などと言いますが、少なくとも私が勤めていた会社では、辞令は少し厚みのある紙に印刷されていて、普通の文書類とは趣が異なり、紙切れと言うのは失礼な程度の重みはありました。
紙の辞令(※イメージ)
上司からの内示で十分に伝わるわけですが、動かぬ証拠として紙の辞令をもらっていたのでしょうか。
21世紀が近づいた頃に、紙の辞令は廃止されました。上司からの内示があって、その翌日には社内ネットに全人事異動が掲示されるようになりました。時代の流れですね。
ネット辞令(※イメージ)
さて時代を遡ってみますと---かつての実家の仏壇の脇の文箱に、祖父(主に市役所勤務)や祖母(教師)の辞令や感謝状などが沢山入っていました(雑感 270)。
その辞令が実に仰々しいのです。
祖父の市役所勤務の時の辞令を見ますと、それなりに立派な紙に毛筆で書かれています。
祖父の辞令の一例(筆者提供)
1枚1枚を毛筆で書くわけで、そのために人が雇われていたのか、外注費を払って外に頼んでいたのか、いずれにしろかなりの手間と思われました。
民間会社に勤めていた時の辞令も同様に毛筆書きでしたので、今よりも辞令に重みがある、そういう時代だったのでしょうね。
ツーさん【2023.5.15掲載】
葉羽 人事異動の発表が近づくと何年に一回か心穏やかじゃなかったね・・期待と不安と。特に福島県は広いから単身赴任とセットになるので影響も大きかった。もう、ああいう思いは御免だな(笑)