この雑感では何度か奇遇に関して書き(雑感48 奇遇、116 キング・オブ・奇遇、187 奇遇なる先輩後輩、233 これも奇遇?)、シリーズ化できたのではなどと書いたこともありますが、またまた奇遇の話です。
気に入った作家の作品は全部読むことにしていますが(雑感 74:ただし最近は、新品文庫本が入手できるもののみ)、最近では原田マハ、吉村昭、浅田次郎、荻原浩、重松清らです。
奥田英朗もその1人で、最近文庫化された「罪の轍」(新潮文庫)は早速読みました。800頁超えでしたが2日で読み終えましたので、ほぼ一気読みでした。
「罪の轍」奥田英朗
内容は、前回の東京五輪を翌年に控えた昭和38(1963)年に起きた、「戦後最大の誘拐事件」と言われた「吉展(よしのぶ)ちゃん事件」をモデルにしています。
16頁に「・・・東京は来年のオリンピック開催を控え、好景気に・・・」と。
2日前に読み終えていたのが短編集「激動 東京五輪 1964」(講談社文庫)でした。
「激動 東京五輪 1964」
63頁には「・・・来年松戸に出来る常盤平団地の新規分、見に・・・」と。
やはり2日前に読み終えていた原武史&重松清の「団地の世代」(新潮新書)は、団地に興味があるわけではなく、たまたま重松清なので読んだのですが、そこに常盤平団地のことも記してありました。
「団地の世代」
314頁には「・・・黒澤明監督の映画『天国と地獄』が封切られて・・・」と。
前出「激動 東京五輪 1964」の中の月村了衛作「連環」には黒澤明が東京五輪の映画監督を降りたことが書いてありました。
『天国と地獄』黒澤明監督
翌日読み終えた短編集「1968 三億円事件」(幻冬舎文庫)の中の下村敦史作「楽しい人生」には「・・・伝説の名刑事・・・『吉展ちゃん誘拐事件』など、大事件に関わっている・・・」と。
ツーさん【2023.5.8掲載】
葉羽 奇遇もそこまで重なると空恐ろしいものがあるね。実は今日8日、急用ができて東京へ車で行ってきたんだけど、僕らが通った道で、あの銀座宝石店強盗事件が起きていた。帰ってからニュースを見て驚いたよ。遭遇しなくてヨカッタ(汗)