最近は小説のみならず、歴史を巡る本も読んでいます。
買ったのはもう8年も前ですが、「ザ・クロニクル 戦後70年の日本」(全14巻:共同通信社)の第5巻の巻頭言に、村上龍が書いていました。
「・・・高度成長は、だいたい1950年代の半ばころからはじまり、1970年代のどこかで終わったという説が有力らしい。約20年間、日本経済は年約10%ずつ成長していった・・・」。
「ザ・クロニクル 戦後70年の日本」第5巻
私は1954(昭和29)年生まれですので、生まれた頃に高度成長が始まり、大学入学の頃(1973年)まで続いたようです。
その間は働いていたわけではありませんので、高度成長を実感したのは新幹線開通や東京五輪開催(共に1964年)といったところくらいです。
東海道新幹線開業/1964年
終わりにつきましては、就職後の賃上げは毎年10%で描いていたのに、1年後には早くもそれが画餅となり、実感できました(雑感 212)。
さてさらに「・・・吉川洋氏の『高度成長』によれば、高度成長以前の日本は江戸時代とほとんど変わらない生活だったという。その例として、吉川氏は「産婆」と「ちゃぶ台」と「蚊帳(かや)」を挙げている・・・」と。
ちゃぶ台返し/巨人の星
地方に住んでいましたので高度成長の恩恵にも時間差があるようで、私には産婆もちゃぶ台も蚊帳も関わっています。
私は母の実家(現山形県南陽市)で生まれましたが、生まれたのは蔵(現存していて、1階は畳の和室で、2階が収納スペースになっています)で、産婆さんが取り上げてくれました。さすがに私の世代では珍しいと思います。
筆者1歳時、生まれた蔵をバックに(筆者提供)
2歳下の弟も同様で、2人で「僕たちお蔵病院生まれ」と言っていました。
雑感 135に記した光景にはちゃぶ台や蚊帳が思い出されます。あれは江戸時代と同じ生活だったのでしょうか。
ツーさん【2023.3.20掲載】
葉羽 確かに子供の頃は、水場は共同水道まで汲みに行って甕に溜めてたし、便所も共通の外部便所だった。テレビや電話が入って生活が劇的に変わった気がする。やはり家電の存在は大きいね。とは言っても江戸時代とは・・少なくともラジオや裸電球、自転車はあった訳で(笑)