宮部みゆきの「悲嘆の門」に若い人の会話ですが、「今度、マックおごる」「マックじゃなくてサイゼのランチ」というくだりがあり、また「ファミレス」(重松清)、「コンビニ人間」(村田沙耶香)なんてタイトルの小説もあり、略称(省略形または短縮形)が小説の中でも普通に使われています。
「悲嘆の門」
略する前の元々の語は知らなくても、ファミレスやコンビニ、スマホ、パソコンなんて私の7歳の孫でも使っています。言葉は通じればよいわけですから。
英語にもI’mとかLet’sとか短縮形はありますが、日本語の比ではないと思います。
リストラやパワハラは英語圏では通じないと聞いたことがあります。パワハラやアカハラなどは和製英語の略称です。
アニメの略称
略称が会社名になった例も沢山あります。
衛生材料→エーザイ、大日本セルロイド→ダイセル、東京芝浦電気→東芝、大日本果汁→ニッカ、日本製粉→ニップン、等々。
ダイセル
省庁名も5文字ですと略称が使われて、文科省、厚労省、国交省、農水省、経産省。他の語が思い浮かぶのは厚労省(功労賞)くらいです。
大学名も略称のオンパレードで、旧帝大は北大、東大、名大、京大、阪大、九大。東大と北大があるので東北大だけは略せないのですね。
大阪は「大」ではなく「阪」と略し、他に京阪とか阪神とか。東京六大学も慶大、早大、法大、明大、立大。
阪大
何故日本語に略称が多いのでしょう。一つには漢字は画数が多いので、速く書くために略して書いた。
また漢字は一文字一文字に意味があり、「阪」が大阪を表すように、略しても意味が通じる。
そういう基盤があって横文字も略すようになった、そんな気がします。
ツーさん【2021.12.13掲載】
葉羽 いろんなものを略し過ぎるような気もするよ。「TKG」が卵かけご飯と聞いた時にはぶっ飛んだしね(笑)