独身の時に住んでいた寮の玄関脇の小部屋は麻雀部屋として使われていました。
寮には何人かの打ち手がいて、夕食時にたまたま打ち手が4人揃うと、自分からは麻雀しようとは言い出さず、「お前、言い出せ」と目でサインを送ったものでした。
麻雀部屋
ある時麻雀部屋に入ると1人が芋焼酎を茶碗で飲んでいて、部屋中が芋焼酎の、香りというよりは匂いで満ち溢れていました。
その頃は私の飲むお酒のレパートリーに焼酎は入っていなく、その匂いにはちょっと閉口するほどで、自分は酒飲みなのに「こういう酒飲みにはなりたくない」と思ったものでした。昭和50年代前半のことでした。
芋焼酎
昭和50年代も後半になると、焼酎も洗練されてきて鼻に付く匂いもなくなりました。
ウーロン茶をはじめとして色々な割方ができ、宴会ではビールの後は焼酎が定番となり、私自身も量的にはビールに次いで飲んでいます。
いわゆる焼酎くささがなくなり女性にも人気のお酒となりましたが、一時経営不振に陥っていた霧島酒造は、逆に芋焼酎っぽさを前面に出した黒霧島を開発して危機を脱したという話を日経ビジネスで読みました。
黒霧島
ビールはアルコール単価が高いので、焼酎をホッピーで割って飲むことがビールの安価な代替品でした。
ビールの代替品としての使命を終え斜陽化していたホッピービバレッジを、低カロリーなどの新たな価値観を付して立て直した3代目の女性社長が、私の勤めていた会社の人事部にいたことも日経ビジネスで知りました。
ホッピービバレッジ石渡美奈社長
どちらも温故知新なる四字熟語を思い起こさせます。
ツーさん【2021.9.27掲載】
葉羽 ちょっとした発想の転換でビジネス危機を脱する話はよくあるよね。やはり、常にアンテナを高くして世の中の動きを見逃さないことが大事だ。まあ僕なんか、アンテナ高すぎてノイズを拾ってるんじゃないかとカミさんによく言われるが(爆)