もう20年以上前、既に大昔と言ってよいかもしれませんが、平成10年4月に本社から研究所に転勤しました。
当時もうすぐ中学3年になる息子も親父が転勤することに何となく気付いたようで、「お父さん、今度転勤だって?」と訊いてきました。
転勤
「そうだよ、今度は研究所だよ」と答えると「お父さん、今は部長代理だよね。今度は?」。
「所長代理さ」と答えると息子は、怪訝そうな感じの顔をしました。
で「部長代理と所長代理、どっちが偉そうだ?」と訊くと間髪入れずに息子は、「お父さん、そりゃ部長代理だよ」。
エライ順?(笑)
それから7年が経ち今度は工場に転勤することになりました。
息子は大学4年でしたが、「お父さん、今度は工場長?」と訊いてきました。
部長代理 vs. 所長代理の件が頭をよぎり、「研究所長と工場長はどっちが偉そう?」と訊くと、息子は「研究所長に決まっているよ」と。
息子にとっては、親父は転勤の度に格落ちしていると思えたのでしょうか。
確かに東京都千代田区神田(本社)→埼玉県ふじみ野市(研究所)→長野県上田市(工場)と一途な都落ちですね。
平家の都落ち(平家物語絵巻)
それから6年が経ち部長として本社へ転勤となりましたが、「お父さん、栄転だね」と息子が言うことはありませんでした。
社会人6年目となった息子も会社のことが少し分かってきたのでしょうか。
(なお、部長代理と所長代理、そして研究所長と工場長、部長は所属していた会社では同格でした)
ツーさん【2020.6.22掲載】
葉羽 同じ名前の役職でも本社と出先では格付けが違うし、格付けって外部の人には良く分からないだろうね。最近多いカタカナ役職なら尚更だと思う。