昭和58年10月下旬の土曜日に福島市で同級生の結婚式があり、その前日に車で福島に向かいましたが、時間がありましたので少しドライブするかと、宮城県の白石インターまで行き、蔵王エコーラインを通って山形県を経由して帰りました。
エコーラインの中腹辺りは紅葉真っ盛りで、朱色をベースにした紅葉の木々が道路を覆うようにせり出し、それまでに見た紅葉の中では一番記憶に残る美しさで、こんな表現は滅多に使いませんが、まさに「筆舌に尽くし難い」美しさでした。
蔵王片貝沼の紅葉
停車して写真を撮ろうかとも思いましたが、何となく生まれ故郷の山形を贔屓(ひいき)して、山形の紅葉の方がもっと綺麗だろうと、撮影は控えました。が、山形側は宮城側ほどではありませんでした。
あれから36年後の昨年11月上旬に同じルートを走ってみて、この辺りがあの紅葉のところかと分かりましたが、まだ色付き始めでした。
エコーライン
が、その色付き加減からあの紅葉を想起することはできませんでした。
定点観測しているわけではありませんが、紅葉の時期が遅くなっているだけではなく、色合いも昔に比べて呆けてきている感じがします。
それにしても、あの紅葉を写真に撮らなかったことが悔やまれます。
エコーラインの紅葉
筆舌に尽くし難いと思った記憶はありますので、撮ろうと思った時点で撮っておくべきでした。
人生における数少ない「悔いの残ること」の一つでした。
ツーさん【2020.2.24掲載】
葉羽 写真はすべて現在のエコーラインのものです。