山崎豊子の中期以降の作品は、「戦争三部作」と言われる「不毛地帯」「二つの祖国」「大地の子」をはじめとして社会派小説と呼ばれます。
三部作の根底にあるのは戦争、先の第二次世界大戦ですが、彼女の作品を読むことによって、戦争のみならず社会人のモラル、医者のモラル、政治家のモラル等々、色々なことを考えさせます。
私は山崎豊子の全小説を読むつもりでしたので、出掛けたついでに本屋に寄り、今日はこの3冊というぐあいに機械的に買っていました。
ある時、今日はこの3冊と手に取ろうとすると、脇で若い女性が山崎豊子の小説を1冊手にして裏表紙のレビューを読んでは戻し、また1冊レビューを読んでいるのを目にして、日本もまだまだ捨てたものではないなどと思ってしまいました。
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どの作品も面白く、社会派小説と言われる作品は、それなりに考えさせられるところも多々ありました。
でも、自分の中では、最初に読んだ「大地の子」を超える作品はありませんでした。
では今回読んだ作品が見劣りするのかといえば、決してそんなことはないのです。読んだ時の歳が違い、それで感受性も違うのですね。
「大地の子」を読んだ時は40歳そこそこで、これから働き盛りになってゆく時で、それからの人生に対しても思うところがあったのでしょう。
今回読んだ作品も若い頃に読んでいれば、感じ方はまた違ったと思います。
ツーさん【2018.11.12掲載】
葉羽 年齢によって感受性が変化する…本当にその通りだね。昔はあんなに脂っこいラーメンが好きだったのに。←(違っ!!)