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雑感61 続・山崎豊子




by Tsuji
Reported by Tsuji
MP3"くつろぎ時間" by 音楽の卵
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 渡辺淳一、五木寛之の小説は全て読み、井上ひさしは加えて戯曲も全て読み、次はと考え、「大地の子」しか読んだことはありませんが、山崎豊子の小説なら間違いないだろうと、6月下旬から3ヶ月ちょっと掛けて、残り全ての作品を読みました。

 端的に言えばどの小説も面白く、毎日毎晩、時間の許す限りページを繰りたい衝動にかられました。

 直木賞受賞作「花のれん」の新潮文庫は初版昭和36年で、私が手にしたのは67刷でした。

山崎豊子「花のれん」

 どの作品も、長い間多くの人々に読まれてきたことが、うなずける内容でした。

 山崎豊子の小説は新潮文庫と文春文庫から出ていますが、未だにたいていの本屋でほぼ全て置いてあります。

 「花のれん」を代表とする初期の作品は、生まれ育った大阪の船場が舞台の商いものが主です。

映画「花のれん」/主演:淡島千景

 作家が小説を書くにあたりどの程度調査や取材をするのかは知りませんが、中期以降の作品は緻密な、そして膨大な調査や取材に基づいてテーマを掘り下げています。

 国文科卒の彼女が「白い巨塔」で高度な医学的、法的知識を駆使しているのには、ただただ驚愕です。

 医学専門家から見れば現在では間違っている部分もあるでしょうが、素人が小説として読み進める分には全く問題ありません。

 渡辺淳一の小説は経験と想像だけで書いていたのかと思わせるほどでした。決してそんなことはないのですが。

  ツーさん【2018.10.29掲載】

葉羽葉羽 「花のれん」はNHK朝ドラ『わろてんか』の原作だね。「白い巨塔」もそうだけど、航空業界の闇を描いた近作の「沈まぬ太陽」も凄い取材力だと思ったよ。

 


故・山崎豊子氏

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