平成8年1月から2月にかけて息子は中学お受験しましたが、小学生ですので当然付添いが必要です。
カミさんが「お父さん、付き添って」と言うので、「平日はお母さんが行ったら」と答えると、「私、あがり症で伝染するといけないから」と。
で、全て(5校)私が付き添うことになりました。
待っている間どうしようと考え、その頃NHKがドラマ化して話題になっていた山崎豊子の「大地の子(文春文庫:全4巻)」を読むことにしました。
在りし日の山崎豊子女史
中国残留孤児(山崎豊子は「残留孤児」ではなく「戦争孤児」と言っています)が主人公で、初めは中国が舞台ですので中国の人名や地名が多数出てきて、最初の100ページくらいは何度も、前に戻って人名を確かめたりしました。
遅々としてページが進まず、全4巻もあるのに読み終えることができるか、不安がよぎるほどでした。
通勤電車で…
しかしそれを過ぎるとストーリーに引き込まれ、受験の付き添い時だけでなく、通勤電車の行き帰りでも読むのが楽しみとなりました。
読んでいる時からスケールの大きな小説だと感じていましたが、読み終えた時はかつて味わったことのない読後感に襲われました。
その後、読み親しんでいる作家の作品を読むにつけ、何となく陳腐に感じられたほどでした。
NHKドラマ版「大地の子」
「大地の子」にはその後の人生に少なからず影響を受けた気がします。
ツーさん【2018.10.15掲載】
葉羽 「大地の子」か、読んでないな。ってか、なかなか文学には手が出ない。…ので、”マンガで読破シリーズ”をKindleで購入して「カラマーゾフの兄弟」とか「破戒」とか読んでいる。ミステリやノンフィクションと違って、文学はとっつきにくいところがあるけれど、ハマればハマるね!