63年も人間をやっていますと、いわゆる奇遇に出くわしたことも何度かあります。
中でも一番奇遇と感じたのは、平成16年のGWに東京の自宅から福島市の実家に車で向かっている時に、東北道の阿武隈PAで、当時私は研究所勤務でしたが、長野県は上田工場勤務の会社の先輩に偶然会ったことです。
私は渡辺淳一、五木寛之、井上ひさしを好んで読んでいますが、3人が共通して取り上げた人物がいます。乃木希典(のぎまれすけ)です。
渡辺淳一の小説は彼曰く、男女小説、医者もの、評伝ものの3つに分けられます。
私は医者ものや評伝ものが好きですが、評伝ものの1つに乃木夫妻の生涯を綴った「静寂(しじま)の声」があります。
五木寛之の小説「ステッセルのピアノ」は、日露戦争後に敵のステッセル将軍から乃木希典に贈られたピアノの謎を追うという、五木寛之の小説としてはちょっと毛色の変わった作品です。
井上ひさしは戯曲も多数書いていますが、代表作の1つに乃木夫妻自決の日を題材にした「しみじみ日本・乃木大将」があります。
たまたま自分が好んで読んでいる3人の作家が同一人物を作品に取り上げるとは、これもまた一種の奇遇かなと。
ツーさん【2018.7.30掲載】
葉羽 僕が三人挙げるなら…かわぐちかいじ、弘兼憲史、荒木飛呂彦かなぁ。をっと、みんなコミック作家だった!(笑)