アンソロジー「発見」(幻冬舎文庫)の中にはデビット・ゾペティ著のこんな件(くだり)がありました。
「・・・人生は長い偶然の連続でしかないと僕は思う。無数の小さな偶然の集積の上に立っていて・・・」と。
「発見」(幻冬舎文庫)
どこかで見たような、いえいえ書いたような気がしましたが、確かに「雑感 133 偶然の積み重ね」で「人生の出会いは全て偶然の積み重ねである」と書いていました。
前述の引用は「人生は偶然」とあり、私の「出会いは偶然」とはちょっとニュアンスが異なります。
「人生×偶然 or 必然」でネット検索しますと、どちらもそれなりの数がヒットします。
高杉晋作の辞世の句
人生が偶然か必然かはともかく、出会いはやはり偶然または偶然の積み重ねの結果と思います。
アンソロジー「撫子(なでしこ)が斬る(下)」(角川文庫)の中のある1編の中に「・・・どんなつまらぬ出会いでも、人の出会いは幾つもの偶然が重ならないと起こらない。袖振り合うも他生(たしょう)の縁・・・」とありましたが、腑に落ちる表現です。
「撫子が斬る」(角川文庫)
出会ってからどう付合うかは意思や思惑が働きますが、今までの私の出会いは基本的には全て偶然であったと思っています。
人は一人では生きてゆけず、多くの人と交わって生きてゆきますから、その起点の出会いが偶然であれば、それ以降のことも全て偶然に立脚していると言うことはできます。
人生は偶然
しかしながら、偶然の神風に助けられたなんて幸運もたまにはありますが、人生そのものはやはり自分の意志で方向を定め、そして切り拓いた部分が多いと思います。
うまくいかなかった時は「人生は偶然」と諦め、気持ちを切り替える。そんな考え方がよいのかなと。
ツーさん【2025.2.3掲載】
葉羽 まあ、どちらにせよ「前向き」に捉えなおせる考え方がいいんじゃない(笑)