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雑感335 えっ、小説に芸能人




by Tsuji
Reported by Tsuji
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 最近読んだ三浦綾子の「ちいろば先生物語」(集英社文庫)は、熱血牧師といわれた榎本保郎の生涯を描いた小説ですが、下巻の312頁には「・・・端田宣彦(はしだのりひこ)は世光教会時代の高校生で、保郎から洗礼を受けた。「帰ってきたヨッパライ」という歌で喝采を浴びた、フォークソング・グループのメンバーだった(雑感 115)・・・」と。

 「ちいろば先生物語」

 ストーリーの本筋とは関係ないことでしたが、エッセイはともかく小説に実在の芸能人が登場したのを読むのは初めてのことのような気がしました、単に記憶に残っていないだけかもしれませんが。

 昔読んだ渡辺淳一の「女優」(角川文庫)は明治・大正時代の女優松井須磨子の生涯を描いたものですが、芸能人というよりは歴史上の人物伝というべきでしょうし。

  女優松井須磨子

 評伝ものですので実在の芸能人の名前が出ても不思議ではないかと思いましたが、その後に読んだ法廷ミステリーアンソロジー「逆転の切り札」(朝日文庫)の中の阿津川辰海著「六人の熱狂する日本人」には「・・・我々世代は若い頃に松田聖子や中森明菜、おニャン子クラブ・・・昭和アイドルの黄金期を・・・私が小さいころにはモーニング娘。が全盛期・・・高校のころにはAKB・・・」と。

 この部分はストーリー構成上重要な要素となっています。

 「逆転の切り札」

 また短編集「二周目の恋」(文春文庫)の中の遠田潤子著「道具屋筋の旅立ち」には、浅野温子、浅野ゆう子、さらにはカトリーヌ・ドヌーブの名前も出てきます。

  往年のカトリーヌ・ドヌーブ

 何十年後も通じるかはともかく、世相を示す一端として芸能人のことが書かれているのでしょうか。

  ツーさん【2024.2.19掲載】

葉羽葉羽 なるほど。小説より映画なんであまり読んでないけど、同時代の俳優・芸能人が登場するのは珍しいかもね。名前だけで肖像権関係ないからいいのかな。


はしだのりひこ(フォークル)

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