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雑感334 どんまい!




by Tsuji
Reported by Tsuji
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 ちょっと前に読んだ重松清の小説「どんまい」(講談社文庫)の33頁には次のようなくだりが。

「・・・青年は大志を抱けなかった。青年は、荒野を目指せなかった・・・」。

 初めの部分は札幌農学校クラーク博士の「青年よ、大志を抱け」をもじったものと多くの方が分かると思いますが、後の部分が「青年は荒野をめざす」をもじったものと分かる人はもう少ないのではないでしょうか。

 「どんまい」(講談社文庫)

 五木寛之の初期の小説名ですが、1967年初出と50年以上前の小説ですし。

 13頁には「・・・水原勇気。水島新司の野球マンガ『野球狂の詩(うた)』に登場するヒロイン・・・」と。

 「野球狂の詩」

 そして185頁には「・・・『巨人の星』です。大リーグボール三号。星飛雄馬が・・・」と。

 野球好きの私はどちらも夢中になって読んでいましたが、どちらも知っているのはもう中年以上なのでしょうね。

 142頁には「・・・背番号は1。・・・世界の王貞治に草魂の鈴木啓示、いぶし銀の高木守道、小さな大打者の若松勉、・・・桜井輝秀、・・・山下大輔・・・」と。

  小さな大打者/若松勉

 私は6人とも知っていますが、今でも知名度があるのは王くらいでしょうか。それすらも怪しい?

 165頁には「・・・十月十五日・・・巨人の柴田が打ち上げたレフトフライを水上がキャッチして-広島カープは優勝した・・・」と。

 広島が初優勝した1975(昭和50)のことですね。長嶋茂雄が現役を引退し(風に吹かれて 219)監督となった年のことで、私はよく覚えています。あの頃はまだ巨人ファンでしたし。

  広島初優勝(1975年)

 でも上述のようなことを知らなくても、野球を多少知っていれば面白く読める小説と思います。知らなくても、どんまい!

  ツーさん【2024.2.12掲載】

葉羽葉羽 若松って生涯打率が3割1部9厘で6000打席以上打席に立った打者の中では、未だに日本一の記録だよね(年間打率3割超を12回も達成してるし、一試合4盗塁の記録もあるし)。166センチの身長でよくやったよなぁ。


どんまい!!

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