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雑感327 最近目にした三島由紀夫




by Tsuji
Reported by Tsuji
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 三島由紀夫は日記に「尾籠(びろう)な話で恐縮だが」と書いたことを知った(雑感 312)、その後で読んだ「東京オリンピック 文学者の見た世紀の祭典」(講談社文芸文庫:東京五輪1964のルポルタージュ集)には三島が11編も寄稿していました。

 どこで読んだかは忘れましたが浅田次郎(三島の影響を強く受けた作家の一人)が、語彙数が圧倒的に多く、かつそれを使いこなしている作家と絶賛していたことが、大いに感じられる文章でした。

  浅田次郎

 その後読んだ「対談 日本の文学」(全3巻:中公文庫)で記憶に残ったというか、興味深く読めたのはそこだけでしたが、「作家の肖像」の巻の、三島と澁澤龍彦の対談の次のくだりです。

 三島曰く「・・・僕はこれからの人生で何か愚行を演ずるかもしれない。・・・それが政治上のことか、私的なことか、そんなことはわからないけれども、僕は自分の中にそういう要素があると思っている・・・」

  『対談 日本の文学』

 自決する半年前の対談です。三島の自決について論じようとは全く思いませんが、既に決意していたことが窺われます。

 私にとって高校時代(昭和45(1870)年4月~)の3大出来事は、札幌冬季五輪(昭和47年2月前半)、あさま山荘事件(昭和47年2月後半)、三島由紀夫自決(昭和45年11月:雑感 184)でしたし、三島と私の父の誕生日はひと月違い(父は大正14年2月で三島は1月)。だからちょっと気に留めている作家だった。

  三島事件

 いえいえ、単なる偶然です。重なる時は重なる、人生でよくあることですね、その一つという話でした。

  ツーさん【2023.12.25掲載】

葉羽葉羽 三島由紀夫ってSFも書いてたんだね。昔、空飛ぶ円盤が出てくる話を読んだ記憶が。


『文学者の見た世紀の祭典』

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