かつて、日本人に一番親しい数字は「三」ではないでしょうか、と書きました(雑感 50&157)。
短編集「現代の小説2022 短篇ベストコレクション」(小学館文庫)収載の黒木あるじの「春と殺し屋と七不思議」をちょっと前に読み、「七」も結構親しまれているかなと。
「現代の小説2022 短篇ベストコレクション」
小説中にはタイトルにもある七不思議をはじめ、七変化、七福神、七つ道具、初七日、七草などが列挙されています。
ラッキーセブンは英語で、西洋では7を幸運な数字とすることが語源ですが、すっかり日本語としても定着しています。
日本で幸運な数字と言えば「末広がりの八」ですが、今ではラッキーセブンの方が浸透していると思います。
七福神
七福神や七草にはめでたさを感じますが、八の付く幸運な言い回しは思い浮かびません。八百万(やおよろず)の八は単に数が多いことを示しているだけですし。
ちょっとというか、かなり古い話ですが、月光仮面ほどではないにしろ、ほどほど人気を集めた「七色仮面」がいました。
七色仮面‥どっちだっけ?(笑)
多彩な変化球を「七色の変化球」と言います(今でも言うのでしょうか?)。七色の虹も幸運を感じさせる響きがあります。
俳句は五七五、短歌は五七五七七、子供のお祝いは七五三、そして手拍子は三々七拍子。
三々七拍子
「七」の付く言葉も結構あり、欧米は偶数文化で日本は奇数文化という意見には否定的でしたが(雑感 23)、あながち否定すべきものでもないのかと感じ始めています。
余談になりますが小説中には「・・・一から十までの数字で三百六十度を割りきれないのは七だけ・・・正七角形をコンパスと定規で描くことは不可能・・・」と。初めて知りました。
ツーさん【2023.11.20掲載】
葉羽 七色仮面見てて思い出した・・「ナショナル・キッド」というのも居たよね。凄く似てるやつ(笑)