僕の友達は、いつもどこかに居る。
それはまるで空気みたいな存在で…当たり前のようにそこに在る。
雨のようにまとわりついたり…
強い陽射しのように攻撃してきたりはしない…
いつもなにげなく其処に在る…
まるで、家族がそうであるかのように、
空間と時を超えて、いつもどこかに居る。
とぅるぅぅ~ とぅるぅぅ~
「朱雀氏ぃ、御飯食べにおいで!」
「なんか食べたいモンあるぅ?」
”冷やし中華!”
「なにぃ…よさげなブラックオリーブ手に入れたからさ…
サラダとミートソースグラタン作るねぇ!」
(決まってるなら、聞くな! ばぁか!)
”おう!”
「たまには、お酒飲もうよ! 電車でおいで!」
”えぇ~ 車置いてくのヤダゼ!”
「いいから、電車でおいで、息子の件でいろいろあってさ…
春病の手当てまだじゃん…」
”この春は、人生ほどの重みだったの!!!
飲むと暴れるぞ~”
「ダイジョブ、リビングに横断歩道を用意しとくから…」
”あああ・・・学生の頃の事、いつまでも言うなぁ!”
「いいから、早くおいで…19:00ねっ!!!」
「今日は、竜もいるからねっ!」
「アンタのせいで、人生どうにかなるとか言い出してんのよ!?
なんとかしてよねっ!」
”竜、居るのかぁ…おう! 電車で行くわぁ!”
”んじゃ、後でなぁ!”
僕はどうも…あちこちで飼われているらしい…
なんでも話せる友達なんてさ…そう何人もいないよね…
だけどね、僕には6人も居るんだ、
あと一人居ればさラッキーセブンだねぇ!
言葉が必要無い奴はねぇ…二人だけかなぁ???…
今日は少しうるさい…
「今年度はいくつ失恋したのっ?」
”ゼロ! オレは今、人生に悩んでるのっ!”
「なぁにがぁ…珍しいじゃん…ゼロぉ!?
あっ初めてかもしんない!???」
”オレは今、人生に悩んでるのっ!”
「なぁにがぁ…」
禅問答は続く…恋愛数と失恋数が不一致だと、さらに続く…
今年は短めに済みそうである!
”お~い、竜、勉強しとけよぉ~”
凄くつまらない話しなんだけどね…
友達かどうか…僕はね…
食いモンをシェア出来るかどうかなんだよ
シェアした時の雰囲気はどうかだったりするんだよ…
友達ってさ…なんなんだろうねぇ~
君に友達はいるかい?
「君に友達は…」 By 大塚まさじ
朝日が 窓から差し込むと
一日が また切れ目なく始まる
表を走る 車のざわめきは
街行く人の 世間話
君に友達はいるか
一杯のコーヒー一緒に飲める
君に友達はいるか
一枚のパンを わけて食べられる
やがて三十年の間いつも、
’御飯食べにおいで’が合言葉の妹分は…
酔いつぶれてしまった
「朱雀ぅ~、わりぃ、少し横になるねぇ~」
”オマエさぁ、オヤジしてオフクロして個人事業主してさ…
少し頑張りすぎだぞぉ~!”
”手ぇ抜くとこはぬかなきゃぁ…そろそろさぁ…”
”休みなさいっ!”
”半年たったら…秋病のケアに…また来るわぁ!”
がちゃ…
とても不思議だなぁ…年に2~3回しか会うことのない
その妹分はとても身近に感じる…
ホントはソファに横になった彼女の傍に…
昔みたいに付き添ってはいたかったのだが…
それはまるで、兄が妹にするように…
彼女の頭を一撫ですると…”休みな!”…
そう言って、僕は帰って来たんだ…
苦労したね…
頑張ったね…
もういいんじゃぁない…
少しだけ…ゆっくりしな…
オマエに’素敵な季節’が訪れるといいね!
それにしても、何百回と介抱されてるのにさ…
君を介抱したのは三回目だね…
なんで、数えられるんだぁぁぁ~???
上を向いたらキリがない 下を向いたらアトがない
泣いてたまるかっ! 夢がある
(by 朱雀RS 2018.5.12 リニューアル・アップ)
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