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  by Suzaku-RS / Site arranged by Habane
"Fair Wind" by TAM MusicFactory

朱雀RSインストラクターになって3年が経った頃だ。

 

 県の連盟でも、ちったぁ名の知れた存在になっちまって・・・

 朱雀軍団なんて出来ちまってさ・・・

朱雀RS(これまた、面白いことになってしまっていた。)

朱雀軍団

朱雀軍団

←弟子たちとクラブ対抗競技会で。

 いやぁ、スキー教師の影響力って凄いものがあって、僕が使う道具と同じものを、馴染みの生徒さんは買ってしまうのだ。

(悪魔の声) メーカーが無料でくれる筈だわ。そりゃぁ!

 僕は左足が極端に弱いので、板は2SET手に入れて右左で違うグレードを使用していた。

 BOOTSといえば、(これが、スキーヤーの命なんだな!)右足は242mm左足は239mmで、更に形が極端に違うので、24.5Cmと24.0Cmの2サイズを購入して、加工して、左右別々のサイズを使用していた。

 3回程メスを入れたのだが、左足首の骨の数が少し足りないらしい。まぁ、ノーミソと一緒で、左足首は足りない奴なのだ!

 板はYAMAHAを使用していた。ワールドカップで唯一勝利した国産だ!

YAMAHAの板

YAMAHAの板

←イメージ画像です。

 この年はメーカーにCAD(コンピューターオートマティックデザイン)で板を作ってもらった。筋力を計測して、僕専用のモデルを作ってもらったのだ。

 大回り用の板の心材にはアモルファス(合金を繊維状にして網にしたもの)、小回り用の板の心材にセラミック(なんかセトモノの未来なヤツ)を選択していた。

 金属の槍にセトモノの刃だ!

(悪魔の声) どっかのWOOD-CORE(木製)の板とはモノが違うんだぞぉ~い!

 自分の名前が刻印されたその板を手にした時は涙が出る程嬉しかった!

 オレンジのXR、カタログモデルの表面が張られ、RIGHT・LEFTに明確に区分けされたその板は紛れも無く僕の為だけのものだった。

(悪魔の声) チョチョギレェ~のやっほーい!


 実はこの頃、僕は正指導員検定の受検を決めていた。準指と正指は、格も重みもまったく違う。

 正指は、スキー学校開設の際は校長となる事が出来るし、「チミ、スキー教えてもいいよ」と、準指導員検定の検定員になることも出来る。

 僕は南関東ブロックで受検することとなった。難関の南関ブロック(受検会場:車山高原スキー場)だ!

 僕は仕事を辞め、山篭りをして、ひたすら滑り続けていた。山篭りする程、入れ込んでいたし必死だった。社会人としては、失格なんだろうなぁ・・・

朱雀RS(さぁ、道具は揃ったし、練習も積んだ。いざ鎌倉へってなもんだ!)

 正指導員検定は、全国一斉に地域毎のブロックで5日間に渡り行われる。

 準指導員は各都道府県のスキー連盟が認定するが、正指導員は全日本スキー連盟が認定する。

 実技10種目(指導種目5、実践種目5)、学科が3教科ある。僕は実務(指導)経験を3年間積んだので、受検資格を獲得していた。

 指導種目5種目を終えて実践種目でのことだった。実践種目最初の「急斜面ヴェーデルン(小回り)」でのことだ。

急斜面ヴェールデン

急斜面ヴェールデン

←げ!こんな坂!?

 平均斜度32度、スタートから見ると、まるでガケだ・・・しかも、極度のアイスバーン!!! アイスバーンなんてものじゃない、青氷だ!ア・オ・ゴ・オ・リ!

(悪魔の声) あのぅ、スケートじゃなくてスキーですよねぇ?

 顔面蒼白!

 上越をホームにしている僕は、固いバーンは大の付く苦手だ!スケート靴を履きたい位の話だったのだ。

 呼吸を整えてスタート・・・1・2・・・シャ・シャ・ズゥー・ズルー!

 僕はなんと、COATの1/3程を滑落してしまった。なんとか転倒だけは免れたが、演技のかけらもない!

 「外した」なんて程度の失敗ではない・・・まるで、話にならないのだ!!!

 意気消沈!!!

大滑落!

大滑落!

←いや、楽しんでる。

 サポートで駈けつけてくれた兄弟分のナオも無言で保温用のコートを渡してくれただけだった。

朱雀RS(ナオ、なんて優しいんだ。下手な慰めは傷をえぐる。)

 この日の為の3年間はなんだったんだ!! たった45秒間程度の内の10秒ほどが、僕の3年間を吹き飛ばした!

朱雀RS「ナオ、終わっちまったい、荷物まとめて帰ろうか?」

「駄目、ユキ、最後迄やりな! 折角準備したんだから・・・」

「得意種目がまだだろ! 挽回の可能性だって少しはあるだろ!」

 ナオ、なんて優しいんだ、「少し」って。・・・そこまで言うか、このぉ~!

朱雀RS「ふわぁ~い!続けますぅ!」

 僕のガラスのハートは粉々に砕けて、何も無い状態となっていた。

朱雀RS(これってば、「無我の境地」ってヤツゥ~?)

 ネジの飛んだノーミソの僕は絶好調だった!

 残り数種目は空を飛ぶ勢いで滑り終えた。大回り系の種目など自分ではない程の速さだ!

朱雀RS「ウンウン、やっと人並みね・・・」

 上を向いたらキリがない
 下を向いたらアトがない
 さじをなげるはまだまだ早い
 五分の魂 泣いて 泣いてたまるかっ!
 夢がある

(※後編へ続く)⇒

(by 朱雀RS 2012.9.4 リニューアル・アップ)

葉羽さて、満を持して臨んだ正指導員検定験で大失敗をやらかした朱雀。

 友情に支えられ、無我の境地でのぞんだ後半の種目で挽回できるのか?

 結果は後編で!!

 頑張れ朱雀RS!僕たちは君を応援する。


 


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