Rei ハンスさんからドイツ流リース作りを学んだ後、お礼に日本流の生け花を教えてあげたいと思うようになり・・。
ということで、「ハンスさんと生け花」の二回目です。
◆ハンスさんと生け花(その2)
ワイン試飲会のときは夜だったので、よく見えなかったが、ハンスさんの家には、リースばかりでなく、アレンジメントなど、花がたくさん飾られていた。
仕事を終えたあと、コーヒーとケーキ(もちろんお手製)をだしてくれ、また庭に咲く草花も見せてくれた。ハンスさんが、花好きであることがよくわかった。
またしても辞書と首っ引き、丁寧にお礼状をしたためた。
ドイツ語の辞書
翌年春、あのイースターの季節がやってきた。
マーケット(Wochenmarkt)に、ネコヤナギなどの枝が並び始めた。
ネコヤナギ
リース作りのお返しに「ハンスさんに日本の生け花を紹介しよう」と思い立った。
石の上にも三年、というが、日本の習い物は、3年ではとてもとても教える免状は取れなかったが、ここはドイツ「ま、いいか」という気持ちになった。
今回は、ハンスさんにトロシンゲン(Trossingen)の我が家に来てもらった。
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Trossingen |
マーケットで枝物を買い、何軒か花屋を回って、慎重に花を選んだ。
といってもよく覚えてないのだが、季節からいって、チューリップ、アイリス、フリージアか水仙、その辺りを組み合わせたのだったと思う。写真を残さなかったのが悔やまれる。
こちらはフリージア
花材を揃え、日本の花鋏、剣山、ドイツで見つけた水盤(に利用できるもの)を準備し、幾度となく叩き込まれた基本中の基本の形を、辿々しいドイツ語で説明しながら、手本??を示した。
リースでもそうだったが、隣でやってみせてくれると言葉はさして重要ではない。
思った通りだった! ハンスさんは花の微妙な向き加減にも「表情が変わる」と大いに興味を示してくれた。
終わったあと「生けた花はバラバラにして花材は持ち帰り、自宅でやってみてくださいね」と言うと、そのまま持ち帰りたいというので、水盤の水をあけた。
彼女は、初めて自分で生けた花を大事そうに車の座席に置き「ほんとうに楽しかった!ありがとう」と言って帰っていった。
話は変わるが、副社長のドクター・ハンスは、会社では仕事に厳しくコワイ人として恐れられていた。
しかし大の愛妻家。奥さんがよろこぶと自分もうれしいらしい。
夫がいうのだ。「同僚にはコワイ顔、でも自分にはニコニコ笑顔で接してくる。奥さんをよろこばせてくれたお陰だ」と。

そして、その10年後。再びドイツを訪れた私に衝撃の展開が待っていた・・。
【2025.3.16掲載】
Rei さて、ドイツで私を待つ衝撃の展開とは? 次回に続きます♪
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