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#026 ドイツで生け花-4

by Rei
Reported by Rei
BGM "明るく楽しく上品に"
by
TAM Music Factory
Site arranged by 葉羽

Rei ハンスさんからドイツ流リース作りを学んだ後、お礼に日本流の生け花を教えてあげたいと思うようになり・・。

 ということで、「ハンスさんと生け花」の二回目です。

◆ハンスさんと生け花(その2)

 ワイン試飲会のときは夜だったので、よく見えなかったが、ハンスさんの家には、リースばかりでなく、アレンジメントなど、花がたくさん飾られていた。

 仕事を終えたあと、コーヒーとケーキ(もちろんお手製)をだしてくれ、また庭に咲く草花も見せてくれた。ハンスさんが、花好きであることがよくわかった。

 またしても辞書と首っ引き、丁寧にお礼状をしたためた。

  ドイツ語の辞書

 

 翌年春、あのイースターの季節がやってきた。

 マーケット(Wochenmarkt)に、ネコヤナギなどの枝が並び始めた。

  ネコヤナギ

 リース作りのお返しに「ハンスさんに日本の生け花を紹介しよう」と思い立った。

 石の上にも三年、というが、日本の習い物は、3年ではとてもとても教える免状は取れなかったが、ここはドイツ「ま、いいか」という気持ちになった。

 今回は、ハンスさんにトロシンゲン(Trossingen)の我が家に来てもらった。

Trossingen

 マーケットで枝物を買い、何軒か花屋を回って、慎重に花を選んだ。

 といってもよく覚えてないのだが、季節からいって、チューリップ、アイリス、フリージアか水仙、その辺りを組み合わせたのだったと思う。写真を残さなかったのが悔やまれる。

  こちらはフリージア

 花材を揃え、日本の花鋏、剣山、ドイツで見つけた水盤(に利用できるもの)を準備し、幾度となく叩き込まれた基本中の基本の形を、辿々しいドイツ語で説明しながら、手本??を示した。

 リースでもそうだったが、隣でやってみせてくれると言葉はさして重要ではない。

 思った通りだった! ハンスさんは花の微妙な向き加減にも「表情が変わる」と大いに興味を示してくれた。

 終わったあと「生けた花はバラバラにして花材は持ち帰り、自宅でやってみてくださいね」と言うと、そのまま持ち帰りたいというので、水盤の水をあけた。

 彼女は、初めて自分で生けた花を大事そうに車の座席に置き「ほんとうに楽しかった!ありがとう」と言って帰っていった。

 

 話は変わるが、副社長のドクター・ハンスは、会社では仕事に厳しくコワイ人として恐れられていた。

 しかし大の愛妻家。奥さんがよろこぶと自分もうれしいらしい。

 夫がいうのだ。「同僚にはコワイ顔、でも自分にはニコニコ笑顔で接してくる。奥さんをよろこばせてくれたお陰だ」と。

 

 そして、その10年後。再びドイツを訪れた私に衝撃の展開が待っていた・・。

【2025.3.16掲載】

Rei さて、ドイツで私を待つ衝撃の展開とは? 次回に続きます♪

(※背景画像:フリージアの生け花)

 

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