Rei 若い頃に少しだけ手を染めていた「生け花」を海外に出てから本格的にやりたくなりました。
ということで、ドイツで生け花に取り組んだエピソードを書いてみます。まずは一人目、マイヤーさんと生け花の思い出です。
◆マイヤーさんと生け花(前編)
生け花を習ったのは今を去ること半世紀前?大学の同級生に誘われたからだ。すでに花嫁修行を念頭に習い物を始めていた彼女。
わたしはといえば、生け花はピアノと違って「毎日練習しなくてもいい」ということろが気に入って誘いにのった。(笑)
母も自分が習った流派と同じだったからか、二つ返事で月謝を出してくれた。
実に熱心な華道教授に当たり?「基本の形」というものを毎回花材を変えて何度も練習し、お稽古ノートなるものもしっかり取った。
基本形の一つ
実家の玄関には毎週新しい花が飾られ母もうれしそうだった。
毎週玄関に生け花
それも教育実習などで忙しくなりやめてしまった。
それから十数年後、突然ドイツ赴任が決まった。
船便で2ヶ月かかるとしぶしぶ始めた荷造り。生け花の花器は、必要かどうかわからなかったので入れず、ただ花鋏一丁と剣山一つは入れた。
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| 花鋏と剣山 |
ドイツに行ったばかりの頃、ある日雑貨屋さんで、ガラス製の大きな皿を発見!「これって水盤になるかも」と買ってみた。
ガラスの水盤
「よし、花生けてみよう」と思いたち、花屋さんを回った。
お馴染みの花から珍しい花まで色々あったが、みな花束かアレンジメント用に、短めに同じ長さに切ってある。う〜ん、困った。
一番困ったのは枝物が全くと言っていいほどないことだった。
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| ドイツの花屋(枝物が無い・・) |
今でこそ、IKEBANAが日本が誇る文化のひとつと海外でも知られているが、あの頃はまだ、花屋さんでも知らなかったのではないかと思う。
翌年、ドイツで迎えた初めての春。市場の花屋さんに、ネコヤナギ枝を見つけた!
ネコヤナギ枝など
隣には曲線が面白い蔓のような丈の長い枝物もある。
「生け花ができる!」とうれしくなり、枝物と、背丈の長い百合の花を合わせて買ってきた。
百合の花
雑貨屋で手に入れたガラス器を水盤にし、ドイツでの、初生け花をいけ、トロシンゲンの家の玄関スペースに飾ってみた。
玄関に飾った生け花/完成形
これをきっかけに「ドイツで生け花もいいかもしれない」と思い始めた。
さて、その生け花を始めたきっかけというのが・・?
【2025.2.2掲載】
Rei 「マイヤーさんと生け花」の後編に続きます。⇒
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