Rei ドイツではクリスマスマーケットがつと有名だが、通年やっているマーケットがある。Wochenmarkt (ヴォッヘンマルクト、週ごとに立つ「市場」)という。
この市場について、前・後編でレポートします。
◆ドイツの市場-1【フライブルク】
調べてみると歴史は古く中世の時代から、各町や村の中心地に、近郊の農家が作った野菜、果物、乳製品etc. を持ち寄って、定期的に市を開いたそうだ。
30数年前、南西ドイツの田舎町に住んでいた頃、新鮮な野菜は、この「市場」でしか手に入らなかった。スーパーマーケットの野菜たちは、いつも可哀想なくらい萎びていた。
市場 (Wochenmarkt)は、それぞれの町ごとに 週1〜2回、早朝から昼頃まで開かれる。場所は町の中心、たいてい教会前の広場である。
このように日常生活の代名詞のような市場だが、1年の間で最も野菜や果物の種類が多く、彩り豊かな季節は、6月から7月にかけてである。
手前下、プラスチックのかごに入った葉ものは「ほうれん草」。(こちらは計り売り)↓
冷凍のほうれん草が多いドイツでは、生は珍しい。珍しいものが手に入るのも市場ならではである。
まだ言葉もままならなかった頃「ほうれん草ください」と言ったら、お店の人に「どのくらい?」ときかれた。
はて? 日本のほうれん草一束って何グラム?? 答えに窮したことを覚えている。
左は卵のスタンド。好きな個数、もちろん一個でも買える。
古紙でできたパックに入れてくれるが、ふつうは、この紙パックを持参する。手前は卵を使ったヌードルだ。
右は蜂蜜のスタンド。ドイツでは趣味で養蜂をする人も多く、プライベートブランドの蜂蜜を売っている。
右手の黒っぽいサクランボが、Kirsch (キルシュ) 。
シュバルツバルトを代表するSchwarzwälder Kirschtorte (シュバルツベルダーキルシュトルテ 黒い森のチェリーケーキ)には欠かせない。
そのまま生で食べても甘くて美味しい。
左下はインゲン、山のようになって売っている。右はサラダ菜の類。後ろにはテーブル席があり、買い物中の一休みもできる。
土曜日がWochenmarkt の町も多い。家族で買い物に訪れ、朝ごはんは市場で、ということも。
日本では、一個300円近くして特別感があるパプリカだが、向こうではふつうの野菜。
手前はズッキーニだ。お隣はアプリコット、中ほど右に見える白い取っ手付きバケツ?は「計り」である。
と、ここまでは比較的大きな町Freiburg (フライブルク)の大聖堂前広場で開かれていた市場の様子である。
【2024.6.30掲載】
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