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その58「八重の桜の巻」 | |
山口県はいいけど、長州は許せない! 「八重の桜」もいよいよ会津城下に侵入してきました。
朝廷に一度も弓を引いたことがない会津藩が「鳥羽伏見の戦い」で日本初の公文書偽造と言われる偽の錦旗と追討の密勅により「朝敵」とされました。 恭順にもかかわらず長州藩を中心とした会津討伐に「義に死すとも不義に生きず」と汚名を雪(そそ)ぎ、美しい山河を守るため会津は戦いました。 城下での分捕りと言う略奪、虐殺、強姦、そして自刃。 会津藩士の末裔として許せないのは戦後の埋葬不許可です。
雪解けまでの半年間、約2千の死体は犬や烏に食い荒らされ、さらに1万7千人の下北(青森県)への流刑・・・。 歴史は勝者の記録です。 戊辰戦争の反省があれば、その後の非人道的な中国侵略はなかったと言われています。 被害者意識は理解できますね。
この大河ドラマは敗者の視点で編集されており面白いですね。 「八重ちゃんガンバッテくなんしょよ!」 「咲かせでみっせ!」 初回から観ていますが、ピカイチ君の言うとおり、ドラマは会津の視点から描かれ、単なる歴史の敗者ということではなく、“会津人の誇り”を大切にしたシナリオになっていると思います。 結果から見て、敗者の側を貶めることは簡単ですが、現実の歴史はそんな単純なものではありません。 ほんの些細な偶然や運といったもので、勝者と敗者はたやすく入れ替わってしまうこともありがちなのです。 番組の中では、“義”を重んじて生きてきた会津武士の魂をいいように利用して、幕府軍の正面に立て、当の自分達は延命に汲々とする幕閣の卑怯な振る舞いが赤裸々に描かれていました。 このドラマによって、どれだけ会津人が誇りを取り戻したことでしょう。 稀有な名ドラマだと感じています。
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