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その24「西欧街並み散策♪の巻」 | |
ピカイチ君のシリーズ「欧州のまちづくりレポート」の第二話をお送りいたします。 【街の散策は地図と磁石でなんとかなる】 少ない自由時間の中で自分の足で裏通りを見ることも今回のテーマだった。 見るも聞くもみんな初めてで頼りになったのは、地図といつも山で使っている磁石だった。 知らない山を歩くのとそんなに違いはない。 単独の山登りや山スキーと思えば孤独感はなかった。 あとは優しそうな外人を見つけては堪能な?英語で地図を見せ指さしながら「ソーリー、フェア イズ ヒア?」とやればなんとかなった。 ドイツ語は大学で2年間やったので、何となく書いてあることは理解できる。 フランス語、イタリア語になるとさっぱりだったが片言の英語ではなんとかなった。
しかしロンドンでは地下鉄で「ワンデイチケット(1日券)」が改札窓口の黒人女性には通じない。 彼女は「ワンウェイチケット(1回券)」としか私の会津弁イントネーションを理解しない。 行き先やらいろいろ聞かれて埒があかずにOKと妥協した。 後でガイドに聞いたら、イギリス人は正しく発音しないと聞く耳持たぬというバカにするところがあるそうだ。 ブリティッシュイングリッシュのプライドなのだそうだ。 チョーむかつく気分だった。 ロンドンでは以後ワンウェイチケットで移動することになる。 ヨーロッパには公衆便所がないといってもいい(パリには有料で電話ボックスみたいなのがあったが)。 あるとしても大きな公園か大きな駅だ。 それも誰かが入り口にいてチップを要求される。
ついにフィレンツェの駅では警官に聞くことになった。 ワンパタンの「フェアズトイレット?」に、警官はニコニコして「ベーニョ?」と言った。 初めて聞き返されない。 そう便所のことですと大声で「オーイエス」。 これも後でガイドに聞いたことだがイタリアではトイレを「ベーニョ」といい、きっと便所の語源はイタリアだと、持論を語りみんなで吹き出した。 あとは英語で教えてくれ用は達成できた。 団体での行動はすべて現地ガイドが通訳してくれ苦労はなかった。 ホテルもヘボ英語でも快く対応してくれた。 鼻の穴が柿の種の美人にはこちらは鼻の下を長くして「センキュー」。
パリの夜は私の案内で研修生4人でフォアグラ食べに、「トウミー」という有名レストランに挑戦した。 周りはすべておフランス人で3時間ぐらいかけて悠長に食事をする。 ガイドブック片手に目当てのフォアグラとグラスワインを書いて注文してなんとかなった。 一苦労だったがいい思い出になった。 パリのモンマルトルの丘では教会をおばあちゃんが親切に教えてくれた。 内容は分からなくても雰囲気で分かった。 年寄りはどこの国も親切だ。 ニコニコして「メルシー」、そして自然に「ありがとうございます」と日本語できめたのだ。 要するに心なんだ。 海外研修先が決まってから1ヶ月ちょっとしかなかったが、基本的な現地語ぐらいはマスターして行くべきであると思う。 2週間で英語、ドイツ語、イタリア語、フランス語そして同室の本場の奈良県研修生関西弁のまさに5カ国語、それからmy福島会津弁で頭は相当パニクッた。 【山の見えないヨーロッパの大平原】 今回視察した国土の面積は、フランスが日本の約1.5倍、ドイツが0.9倍、イタリアが0.8倍、イギリスが0.7倍とフランスを除いて意外と小さい。 人口はドイツが約8千万人、イタリア7千万人、フランス、イギリスが5千5百~7百万人と相当混雑しているようだが郊外に出ると驚くほど閑散としている。 山らしい山がなく可住地が日本より遙かに多いのだ。 ちなみに日本は山地面積が7割を占めるのに対して、ヨーロッパはスイス、オーストリアのアルプス山脈だけと言っ過言でない。
可住地密度はヨーロッパとは比較にならない。 (追調:可住地人口密度、日1,136人/km2、英518、独309、仏159、伊288) イメージはイギリス、フランスが北海道の釧路の大地、ドイツが阿武隈高地をたて30%縮小したような丘陵地形、イタリアが阿武隈川を地中海と見立てた阿武隈高地と言ったところか。 この山の少ない自然こそ災害の少ない安全な国土と言えるが、地下水(硬水)に依存している飲料水は流動が少ないことから水質も悪く、イタリアでは石灰岩台地により結石障害疾病が多いと聞く。 日本は山と森が多く、豊かで良質な水がある。これこそ何処にも負けない無限の循環資源、宝なのである。 さて次回は、水と道路のお話でございます。こう、ご期待!
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