皆さん、クリスマスは(12月25日)ロンドンの公共交通機関(地下鉄・バス・鉄道)が運休するって知ってました?
英国の田舎町なら運休すると言われて何の疑問もなく頷けるのですが、ここは大都会ロンドンだし・・・
「いくらクリスマスとは言え少しくらいは動いているだろう」
~と楽観的にみていたのですが、どうやらそれは本当でした。
正確には25日はほんの僅かの路線を除き運休で、26日は路線と本数が限れるが運行しています。
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Londonのクリスマス |
年末年始の休みを利用して中米(グアテマラ、ベリーズ、ホンジュラス)へ行こうと思い立って、グアテマラシティ行きの航空券を購入したわけですが、その便は25日にロンドン・ガトウィック空港発。
通常ならロンドン市内からガトウィック空港へのアクセスは、ロンドン中心部の駅からガトウィックエクスプレスという空港直通の列車で30分です。
25日は運休するが、代替のバスを30分間隔で出すとのことでした。
(空港までの所要時間は1時間)
しかしながら、その代替のバスが出ている駅までの交通手段がないわけです。そんなわけで、その駅までアパートからバックパックを担いで歩くこと1時間15分。
まだ夜が明けていない朝6時前にアパートを出て、途中、物乞いらしき人に煙草をせがまれ、いつもなら無視するのに・・・
「クリスマスの日に宿無し文無しなのかぁ」
~と思い、まあ今日はクリスマスなのでってことで煙草を1本あげ、クリスマスの日の出を観てようやくバスが出ている駅に着いてバスに乗りました。
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Londonのクリスマス |
空港行きのバスの中で、アパートからの約1時間15分の間にすれ違った人・・・
タクシーの客引き、煙草をあげた物乞い、
挙動不審なわけの分からない人、
散らかった歩道、その歩道を掃除する人、
シャッターが降りた閑散としている商店街、
クリスマスの夜明けの風景・・・などを思い出して、これから中米に行くっていうのに何だかこの小旅行に満足した気分になってしまいました。
(クリスマスの早朝のため通りを歩いている人が少ない)
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クリスマスの夜明け |
また、歩いている1時間15分の間に何度か頭なのかをよぎったのが・・・
「カムチャッカの若者がキリンの夢を見ているとき、
メキシコの娘は朝靄のなかでバスを待っている、、、」
という谷川俊太郎の「朝のリレー」という詩ですね。
私は中学1年の国語の教科書でこの詩に出会いました。なんだか印象に残りましたねこの詩は。
(入学したての4月か5月ごろに習った)
しかも、記憶が定かではないのですが、当時の国語の先生(50代男性)の発音が悪かったのか、それともそもそも詩がそうなのか分かりませんが、「カムチャッカの少年が」ではなくて、「カムチャツカの少年が」というように「ツ」をきちんと発音して音読させられた記憶があります。
そう言えば、この詩は去年あたり、ネスカフェのCMで使われているということを日本にいる友人から聞きました。
この詩のファンって結構多いと思います。この詩、いいですよね?
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夜明け |
ところで、ニューヨークとかパリとかのクリスマスの公共交通機関の状況ってどうなんでしょうか?
やっぱ、ロンドンと同じで殆ど運休なんですかねー。
でも私はその運休のおかげで妙な満足感というか充実感を味わうことが出来たのでよかったと思っています。
これが「早起きは3文の得」って言われるやつなんでしょうかねー。
《リニューアル配信:2019.11.24》 nemoto
葉羽
本文の中に谷川俊太郎の「朝のリレー」が出てまいりましたので、次の報告に【特別編】として「朝のリレー」を掲載させていただきます。 |