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ラゴス出身のミュージシャンで、世界レベルで活躍しているAsa(アシャ)という女性シンガーがいます。 こちらに来て早々、日本人の方からCDをお借りして聴いてみたら、その当時の自分のフィーリングにぴったりで、毎日夢中で聴いていたのですが、このAsaのラゴス凱旋公演があるというので、さっそくチケットを購入して行ってみました。 Luxury Concertと題するだけあって、会場はラゴス中心街の老舗ホテル、Asa以外に、米国出身の女性サックス奏者 Pamela Williams、南アの有名ジャズギタリスト Jimmy Dludluのライブとセットになった豪華3本立て、とりはもちろんAsaです。
チケット代は、15,000Naira(日本円で約7,500円)という破格の値段だったのですが、どうやらディナーショーのような雰囲気で開催するようで、ディナー付きのテーブル席のチャージ料金は、何と100万Nairaでした。 (各テーブル最大15名くらいは座れるようです。) 開演前にカクテルレセプションがあるというので、一人だから抵抗があったものの、開き直って行ってみたところ、ワインは飲み放題、おつまみも食べ放題ということで、さすがに高いチケット代だけのことはあります。 回りを見渡したところ、どうやら東洋人で来ているのは私ともう一名(オランダ人風の白人の奥様)だけでした。 座席はフリーなので、レセプション終了間際にするすると入場口へ移動して待っていたら、何と中央最前列の一番いい席が取れました。 (もちろん1卓100万Nairaのテーブル席の後ろですが、会場自体が狭いので、ステージまでの距離も非常に近いです。) ライブのトップはPamela Williams、なかなか美しい人で曲もシンプルでいい感じです。
驚いたのが、ワイヤレスマイクだったからステージから降りて演奏を始めたのですが、私の目の前に来て、何分もソロを吹きまくっていました。 あまりに近いから生音をPAスピーカーからの音が入り混じって、何とも不思議な感じです。 会場大盛り上がりの内に、次のJimmy Dludluのライブへ。 曲はもろジャズといった感じで、ギターもいい音が出ているのですが、さすがにアフリカのミュージシャン。リズム隊には、トーキング・ドラムを入れていました。
びっくりしたのは、Jimmy Dludluもステージを降りてギターを弾き始めたと思ったら、またも私の目の前に来てソロを弾きまくっています。 こうなるとこちらも周囲の視線が気になるので、少々照れくさいような変な緊張感を覚えましたが、会場の乗りも最高潮の内にAsaのステージへ。 さすがに世界的なミュージシャン、バックバンドの演奏も、前の2バンドと比べると、1枚も2枚も上といった感じです。 Asaの演奏は、日本のテレビで見れるらしいですが、私は実際に彼女が歌っているのは初めて見ました。
Asaの曲は、どちらかというと静かでマイナー系の曲が多いから、果たして会場は盛り上がるのか興味深々でしたが、お客さんはみんなどの曲も歌えるようで、地元出身のミュージシャンを暖かく迎えているのが感じられます。 確かにAsaの曲は、オフィスでも隣の部屋から流れてきたり、プロジェクトの運転手もいつもCDを車の中で流して大声で歌っているから、地元での人気も相当なものなのでしょう。 Asaもダンスや、トランペット演奏まで披露して、サービス満点のステージでした。
みんなで大合唱の内にフィナーレを迎えましたが、3バンド合わせて実に4時間超の演奏にもかかわらず、まったく退屈することもなく、あっという間に時間が過ぎていたのでびっくりしました。 個人的には、9月に行ったFemi Kutiのライブと、このAsaのライブを観れれば、ラゴスでの音楽面で美味しい所は押さえられると思っていましたので、まずは目標が達成できたので大満足。
日本と違って写真も撮り放題、もちろん録音のチェックなどもないから、堂々とICレコーダーをセットして、3バンドの演奏をすべて録音しました。 しばらくはこの録音でも楽しめそうです。
冒頭でも御紹介したイスラムの祝日(Eid-El-Kabiru)で、土日を合わせて4連休となりました。 やりたことは山ほどあったので、いろいろプランを立てていたのですが、どうやら風邪をひいたようで体調は最悪。 仕方ないので、隠し撮りというか、堂々と録音したAsaのライブ演奏を聞きながらごろごろしてました。 ラゴスではキリスト教徒のほうがイスラム教徒より数が多い様に聞いていますが、それでも街の各所で頻繁にお祈りが行われていますし、職場でもイスラム教徒の方はたくさんいます。
この時期は街中にヤギが溢れるので、動物好きの私としては結構楽しいのですが、恐らく今日一日でものすごい数のヤギが食べられてしまいます。 そのためのゴミ袋を政府が配布するような新聞記事も出ていました。 確かに、これだけの数のヤギが家庭で調理されてそのごみをその辺に捨てられたら、ものすごいことになってしまいます。 しかしこのヤギ、ほとんど無抵抗で車のトランクに詰められたり、バイクに抱っこされながら乗せられたり、ちょっとは逃げる努力くらいすればいいのにと思いますが、相変わらず呑気に草を食べながら昼寝したりしてます。 面白いのが、保健省のバスが到着したと思ったら、降りてきたのは人間ではなく大量のヤギでした。
日本で公用車を自分たちが食べるためのヤギ運搬に使ったら、もう大変なことになりそうですけど、このような文化的な側面に直接触れられるのは、現地で生活している醍醐味だなあとと少々の幸せを感じています。
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