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 その30 夢と現実の境界線 

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“Walking Man” by Music of my Mind

鞍馬 ある新聞の一面で「家族」という特集記事が連載されています。

■ 夢と現実の境界線

4月7日の記事は「パラサイトの行き先」というタイトルが付けられていました。

「パラサイト」とは、「パラサイトシングル」のことで、親と同居する未婚の若者のことです。

昔は独身貴族などとも呼ばれたものですが、最近は負け犬と呼ばれたりしています。「貴族」という言葉も単なる揶揄だったのかなと思います。

引用しているのは、「労働政策研究・研修機構」という独立行政法人の報告書です。

その中で、「『やりたいこと主義』の子育てが、夢と現実のギャップを拡大し、なかなか仕事に就く決心のできない若者を生み出している。」と述べています。

それに対してある大学の教授の「『やりたいこと』より、自力で生活することを子どもが誇りに思うよう家庭教育を見直す必要がある。」という意見を載せて記事を締めくくっています。

人の意見にコメントも付けずにただ掲載して、記事を締めくくってしまう記者の姿勢もどうかと思いますし、私はこの意見には賛成できません。

なぜならば、夢と現実の境界線を下げすぎだからです。

■ 現実を夢に近づける努力をするべき

私は就職活動の時に、自分の夢をあきらめませんでした。もっと言えば、いくつかある夢の最後の一つに食らいついて行きました。

大多数の学生は、当初やりたい仕事のできる大手企業を目指し、早々に脱落します。私もその一人でした。

この時に、「やりたいことをあきらめて、とりあえず少しでも大きな会社に入ろうとする」か、「小さくてもいいからやりたいことをさせてくれる会社を探す」かの二者択一を迫られます。

大企業に勤めたいという夢を捨てられない人は前者を、希望の仕事に就きたいという気持ちが強ければ後者を選びます。私は後者を選びました。

動機の純・不純はあるものの、どちらの選択をしても、夢の最後の砦は守ったというところです。

これが夢と現実のギリギリの境界線だと私は思います。

夢と現実のギャップが大きすぎて就職できないのならば、真っ先に現実(=能力)を夢に近づける努力をしなければなりません。

皆さんが経営者だとして、目標に向かって努力できない姿勢が透けて見える学生が就職試験を受けに来たらば、採用したいと思いますか?私は思いません。

「夢も何もなくていい。ただ自分で生きて行かれる収入があるだけですばらしいんだ!!」と思えという意見を支持しているこの記事はあまりにも夢を捨てすぎです。

鞍馬【2020.4.21 リニューアル・アップ】

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