鞍馬「21世紀こども百科しごと館」という本の出版を知らせる、小学館の広告が新聞に大きく載せられていました。
小学館のホームページで詳しく見てみると、「子どものあこがれの仕事約100種類」について、「面白エピソードや写真を添えて」紹介する本だと書かれています。
似たような内容で、いつか読もうと思っていた「13歳のハローワーク」(村上龍/著)も結局まだ読んでいないのに、また新しいものが出てしまいました。
同ページでは、本の紹介にあわせて、小学館が行った、あこがれの仕事についてのアンケート結果も載せられていました。
◆ 女子は洋菓子店、男子はサッカー選手
小学館のアンケート結果では、あこがれの仕事ベスト2は、女子が洋菓子店にフラワーショップと嗜好品の販売店、男子がサッカー選手に野球選手とスポーツ選手が続きます。
【ベスト10】
順位 |
女子 |
男子 |
1位 |
洋菓子店 |
サッカー選手 |
2位 |
フラワーショップ |
野球選手 |
3位 |
看護師 |
ゲームクリエイター |
4位 |
タレント |
警察官 |
5位 |
保育士 |
大工 |
6位 |
漫画家 |
電車運転士 |
7位 |
教諭 |
洋菓子店 |
8位 |
トリマー(ペットショップ) |
教諭 |
9位 |
警察官 |
タレント |
10位 |
美容師 |
消防士 |
◆ 大人びた夢
以前ワイドショーで、ある名門中学校の合格発表風景を特集しているのを見たことがあります。
その中では、子どもたちが将来の夢として、「東大に入って高級官僚になる」とか「大企業の顧問弁護士になる」とか「産婦人科医」などと具体的なことを口々にいっていましたが、やはり彼らは特殊な部類なのか、国Ⅰや弁護士、医師はランク入りしていません。
そういう大人びた夢を語ってしまうのはごく少数なんだと、一瞬安堵感すら抱きましたが、よく考えると、本当にそれでいいのかと思ってしまいます。
優秀な人間がサッカー選手や洋菓子職人になってはいけないと言うつもりはありませんし、どういう人間を優秀と呼ぶかも意見が分かれるところだと思います。
ですが、公務員や弁護士、医師のような、国を支えるとか、人の生命・財産を守るような仕事には、優秀な人間に是非進んで就いてもらいたいと思っています。
科学者など、人類の将来にかかわる仕事についても同様のことがいえると思います。
また、優秀な人間というのは、競争の中でお互いに刺激しあって作られるものですので、より多くの人間にそれらの仕事を目指してもらいたいです。
なので、自分の子どもがたまたまサッカー選手や洋菓子職人になりたいと夢見ているぐらいならば構わない(自分勝手ですみません。)ですが、そういう仕事ばかりであこがれの仕事が占められてしまうというのは、少し国の将来を心配してしまいます。
男子のランキングに「医師」も「宇宙飛行士」も入っていないというのは正直驚きました。