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 #003 五寸釘がスキ♪

 

by GOTO


"LIGHTNESS" by MUSIC MATERIAL
 

 今回の本題に入る前に「痛み」についていつも思うことがあります。それは、「痛み」の程度を血圧検査のように客観的な数値で表すことができないのかということです。

 お医者さんがいつも患者に聞くのは「最大の痛みを10とすれば今いくつぐらいですか。」ということです。

 しかし、自分でも痛みの絶対値といのがわかってないし、時間が経過すれば記憶もおぼろげになりその比較は無理だと思うのですが。

 さて、今回のお題は「膝痛」です。しかも片足ずつそれぞれ1カ月弱の入院付です。膝痛患者は全国に2,000万人いるといわれ糖尿病等とならんで国民病の一つと言われています。

 私の正式病名は「変形性膝関節症」というもので、膝の衝撃吸収の役目を果たす軟骨が老化や酷使等によりすり減り大たい骨と下腿骨が直接ふれあって痛みを発生させるというものです。

 私の場合、その痛みというのは勤務先の10m先のコピー機まで歩いても「痛い痛い」とわめいていました。

 手術直前時には少し歩いただけで五寸釘で膝をグサグサ刺されるような感じで夜も眠れぬありさまでした。

 人によっては痛みで家の中でさえ這ってしか動けなかったという人もいるほどです。

 なぜ、ここまで悪化させたというとただ一言、「テニス」にあります。ただの素人の下手の横好きで、バカそのものです。

 いつも、サポーターは両ひざに2つずつ装着しサイボーグと言われ、テニス後は膝を冷やすことが欠かせなくなり冷やし過ぎて低温やけどになることもしばしばでした。

 湿布や痛み止めをもらうため整形外科通いは1軒では足らず2軒となりました。何年か前から膝関節の内の滑りを良くするヒアルロン酸の注射を打ってもらっていましたが、最初は1年ぐらいもったのに最後は1週間も持ちませんでした。

 そして、最終兵器であるステロイド注射の出番となりましたが、これも10日ほどしかもちませんでした。

 ついにはかかりつけの先生から人工膝関節手術が適当と最終宣告を受けてしまいました。

 人工膝関節とは文字通り膝を人工のものに代えるといもので、手術を受ける人は全国で年間に7万人以上といわれています。

 よく例えられるのが虫歯になったときの治療で、歯を削りそこに金属を被せるというものです。しかし、構造が、大きさが違います、加わる圧力が違います。人工膝関節は被せるのではなくその支えとなる部分を自分の骨に打ち込むのです。

 また、軟骨がそこまで減れば靭帯や筋肉が癒着を起こしているので、それを手術で剥離する作業が必要になります。読んだだけで痛そうでしょう?

 当然ながらその手術を受けることをすぐに決断することはなかなか難しいものです。まして私の場合、セカンドオピニオンを受けた医師から「リハビリをやれば大丈夫」との御宣託があり、1カ月半ほどリハビリに励みました。

 しかし、痛みは増すばかりで結果的には無駄な時間を食ってしまいました。さらに、意を決して某医大に手術を相談したところ、手術できるのは5カ月先といわれ精神的にもがっくりきました。

 幸いなことにその先生が別な病院を紹介してくれて3週間待ちで手術を受けることができました。ただ、この間痛みは続き手術日まで我慢できるのか自分でも半信半疑て本当に長い時間でした。

私の人口膝関節

←白いのが金属で、ここに映っていませんが、
この間に厚さ1cmほどの円筒状の特殊ポリエチレン製の
軟骨に相当するものが挿入されています。

 また、手術そのものに伴う危険性もあり、その後もしばらくは痛みが取れないし熱は出るし、出血も3日ほど続きます(600ccほど)。

 そんな中でも立位や膝曲げなどリハビリが術後2日ほどで始まり痛みのダブルパンチです。こんなことを、私は時間をおいてですが繰り返したんです!

 ただ、身内やお知り合いに人口膝関節を勧められている人がいれば、私はためらわず受けることをお勧めします。とにかくそれまでの痛みはとれます。

 確かに人工物を体内にいれることによる不都合感はありますが、それも時間が解決してくれます。何より、歩けるし働けるし旅行も支障ないし、格闘技等を除くスポーツもできます。

 不幸にも人工膝関節を考えなくてはならない事態に直面したら、速やかに手術を受けることを経験者としてはお勧めします。

 《配信:2016.6.11》by GOTO

葉羽葉羽 むさくるしくないよう、膝の写真は女性のにしました。(笑)

 

 

 

 

 

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