cafe周り……番外編

 片目不自由になって遠出もままならず
 近くの公園で何するでもなく
 ベンチで横になり

 

 微風に吹かれながら目を閉じていると
 側を流れる小川の水音に
 突然、ゴアの潮騒が蘇ってきた

 記憶の片隅に追いやられていたものが
 生き生きと頭の中を駆け巡っている

 あの海は変わらずにあるのだろうか…

 

 起き上がり
 ゆっくりと散策する

 裸足で芝の上を歩くと
 波打ち際の砂の感触が蘇る

 

 そこへ、微風が薔薇の香りを運んできた
 その香りにようやく潮騒が消えていった

 いつの間にか
 雲雲が太陽を遮りだしている

 明日は久しぶりに潤いの雨だ

大和伸一【2026.5.21掲載】

 Photo by 大和伸一
 MP3 by 甘茶の音楽工房「ブナの森に舞う雪」
 Essay by 大和伸一
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