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 その90 この世のモノでない
「モーニングコーヒー」Benchi time

 とてもこの世のものとは思えません・・。

 まずはご覧いただきたい次の画像。

 いったい何だと思いますか?

 新作SF映画のCG? どこかの異世界?

 それとも誰かがフォトショで作った魔王城のイメージ?

 それにしても毒々しいこの色彩感覚。作ったアーティストってちょっと変わり者なのでは?

 ・・とお思いの貴方。そう、そこのアナタ!

 実はコレ、中国に実在する自然の風景なのです。

 この異形の風景は『丹霞地形』と呼ばれ、ジュラ紀から新第三紀にかけて堆積した赤みがかった砂岩や礫石などの地質が隆起してできたもの。

 大量に地質に含まれる硫黄、鉄、銅などの鉱物が縞模様を描き出している『丹霞地形』とは、“バラ色の雲”という意味だそうです。

 上の写真は間欠泉として隆起した奇岩の画像ですが、この『丹霞地形』がより大規模に見られるのが次の七彩山。

 まさに摩訶不思議。

 人為的に色を塗り分けられたとしか思えません。

 この七彩山は、中国北西部の甘粛省にある張掖丹霞という地域にあります。場所はだいたいこの辺↓

 

 七彩山が見られる張掖丹霞は東京23区と同じぐらいの広さがあるのですが、この奇景が発見されたのは21世紀になってからで、公開されたのはごく最近の2008年。

 誰も足を踏み入れない山奥にあったということでしょうが、最初に発見した人はさぞや腰を抜かしたでしょう。

 現在は、展望台も設置されているようです。

 そして、間近に寄って見るための遊歩道も。

 近くで見るとこの迫力。

 上の七彩山のカラフルな縞模様は特に異彩を放っていますが、もともと『丹霞地形』というのは“切り立った断崖などを伴う赤い堆積岩の地形”ということで、より幅広い定義を持っています。

 ということで、中国全土で『丹霞地形』とされるのは780か所以上存在しており、うち6か所が世界遺産に、また、泰寧の丹霞、竜虎山、丹霞山の3箇所は世界ジオパークに登録されています。

 『丹霞地形』の語源となった丹霞山の景観が下。

 特に有名なのが下の「陽元石」。

 男性のナニに似ていることから、丹霞山の「3つのロマンティック・ストーン」の一つと言われるそうであります。

 陽元石と中国美女たち。

 特に深い意味はありません。念のため。

 次も世界遺産に登録されている湖南省新寧県にある「ろう山」(※ろうは山カンムリの下に良の字)の景観。

 まるで仙人でも住んでいそうな山ですが、この「ろう山」の各地には、「犬の頭」・「啄木鳥」・「巻貝」と呼ばれる奇観が点在しており、中でも有名なのが最後の一枚『辣椒峰』。

 まるで「辣椒(トウガラシ)」が地面に突き刺さったかのような形~山裾がすぼまっているのに山頂が膨らんでいる不安定な姿をしているので、こう呼ばれます。

 この「辣椒峰」には、2002年にスパイダーマンことアラン・ロベールが素手で登頂して話題になったとか。

 《配信:2015.4.24》

葉羽葉羽 さすがスパイダーマン・・命知らずだよ、ヤレヤレ・・。

 

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