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 その175 竹にまつわる話

「モーニングコーヒー」Benchi time

 タケの話と言えば、やはりタケヒコオーナー!(いいえ、違います(笑))

 日本を代表する「和」の風景の一つに「竹」があるのではないかと思います。

 例えばコチラ、京都嵐山の「竹林の小径」。

 僕は、こうした竹林を見ると、昔、楽翁師匠の好山園で定期開催していた「流しソーメン」を思い出してしまうのですけれど。

  好山園の流しソーメン(葉羽主催)

 そして、この流しソーメンセットは、毎年、竹林に入って竹を切り出すところから始めていました。

 で、ソーメンを食べる「蕎麦ちょこ」も各自が作る・・

  竹細工

 そうそう・・この一番下にあるヤツですね。竹の「節」を利用するのです。(懐かしい!)

 また、「竹」といえば忘れてならないのが「筍料理」。

 上の画像は、京都長岡の『日本料理 竹茂』の「筍懐石」。

 そうでした、我らが『南風亭』の名物の一つも「筍の味噌焼き」でした!

  筍の味噌焼き@「南風亭雨情」

 また、竹は「音」も奏でます。

 

 僕は生田流筝曲を学びましたが、山田流ではこのように「尺八」や「三弦」(三味線)との合奏も学びます。

 ところで、竹とエジソンの深い関係についてご存じでしょうか?

 発明王トーマス・エジソンが「白熱電球」の実用化に取り組んでいるとき、ハードルになったのが発光するフィラメントの材質。

 1879年、エジソンは木綿糸を炭化させたフィラメントで40時間の連続点灯に成功しましたが、これでは実用化にほど遠いということで、数千種類ものフィラメント材料を試しました。

  発明王エジソン

 その中で最も長時間の点灯に耐えたのが、石清水八幡宮の周辺に自生する八幡竹を用いたフィラメント。

葉羽たまたま研究室にあった和扇子の竹ひごを使ってみて「竹」の有用性に気付いた。

 そして商品化された「八幡竹フィラメント白熱電球」は1200時間の連続点灯に耐え、大ヒット商品となりました。

  当時のものを再現

 さて、いよいよ「アート」の話。まずは「竹工芸」。

 「ひご」にすると編みやすい「竹細工」は、日本の伝統工芸として様々な地方で伝承されて来ました。

 

 でも、これってよく見ると、網目が非常にアーティスティックなのですね。

 彩色を施せば、さらに美しく。

  竹の指輪

 この竹細工の「隙間」を活用して作られているのが『竹照明』。

 下は、山形在住の竹細工アーティスト保坂紀夫氏の作品。

 ををををを~ ビューティホー!

 また、愛媛県の伊予竹工芸品を制作している『虎竹工房 西川』の作品がコチラ・・

 あら、右の照明の影模様は「ハート」なんですね♪

 そして、芝パークホテルのフロア照明は、谷俊幸氏による竹千筋細工『HOKORE』。

 ををを、天井に千筋の繊細な模様が・・。

 さらに、動物や虫を作ってしまう人も。

 

 

 

 これらが竹製とはとても思えない・・。

 続いて、竹を用いた装飾品シリーズ。まずはブローチ。

 そして、腕輪。

  バングル(腕輪リング)

 下は、別府竹細工師の麻生あかり氏制作の竹イヤリング「ICHI」。

 

 いずれも美しい。

 さて、お次はいったい何でしょう?

 これは、山口龍雲氏によるアート作品「Vortex」(エネルギーの渦)。

 次が、本田聖流氏による「舞」↓

 また、野外で大型作品が展示されたことも。

 下が、奈良・高山の「高山竹あかり」イベントで展示された大型竹細工アート。

葉羽高山は茶道で用いる茶筅の生産で有名。全国の90%のシェアを誇ります。

 また、新潟の田上町では「たがみバンブーブー」という竹アートイベントを開催。

 

 竹林全体がこのような竹アートで彩られる大掛かりなものです。

 では、今回ラストにご紹介するのは、ニューヨークのメトロポリタン美術館で展示された四代田辺竹雲斎氏による巨大な竹インスタレーション。

 下はその作品を「大阪市立東洋陶磁美術館」に移設展示した時の様子・・

 

  ん? まるでヤマタノオロチがとぐろを巻いたようなカタチ。

 上はどうなっているかというと・・

 えええ~ 天井まで!!?

 どんだけ製作日数がかかったことか・・?

 教えて、竹雲斎先生。

  四代田辺竹雲斎氏

 《配信:2025.9.21》

葉羽うむむ、僕には竹で蕎麦ちょこを作るのが関の山か(笑)

 

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