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 その149 パリ五輪備忘録
「モーニングコーヒー」Benchi time

 忘れじのパリオリンピック。

 今回のパリオリンピック、初めて屋外での開催式が行われるなど、記憶に残るシーンがたくさんありました。

 エッフェル塔をメインのアイコンにした演出はさすがと思いました。

 そして、橋の上から打ち上げられた仕掛け花火のフランス国旗の三色。美しい配色だと改めて感じました。

 

 屋根の上で踊るダンサーたち。とても危なく感じましたが、写真をよく見ると、二人ずつペアで命綱を結んでいたのですね。

 

 そして、これぞ花の都と思わせる艶やかな踊子たち。ムーラン・ルージュでしょうか、素敵でしたね。

 黒人の歌手アヤ・ナカムラが登場した時は驚愕。日本にゆかりがあるのかと思いましたが、彼女はマリとフランスの二重国籍。

 アヤはマリに普通にある名前で、名字のNakamuraは芸名。アメリカのテレビドラマシリーズ『Heroes』の登場人物ナカムラから命名されたもので、日本人との血縁関係は全く無かったそうです。

 

 さらに意表を突いたのが、五輪旗を身にまとい水上を駆け抜ける銀色の騎士の演出。

 結構長い時間でしたが、不思議なファンタジー世界を見ているようで魅了されました。

 この「中の人」が誰であるか、ネット上で騒然と。一説には、ちょうど来仏中のトム・クルーズではないかとの噂も立ちました。

 そうそう・・女優のジェシカ・チャスティンやアリアナ・グランデらと共に、オリンピック観覧のために訪れた姿が目撃されていたからです。

  右上がトム・クルーズ

 ただ実際に銀色の騎士を演じていたのは、フランス国家憲兵隊のフロリアン・イセールという人物でした。

 そうそう・・「最後の晩餐」を模した演出は、キリスト教への冒涜とバチカンからクレームを受けて物議をかもしました。

 中でも、上の写真の左手にいる黒衣の男性が「性器を露出している」という騒ぎに。

 一見、トランクスの右側から何かが露出しているように見えたからですが、実際には黒タイツの一部がダンス中に敗れて露出した「太もも」だったと判明。お騒がせでしたね。

 そして、締めくくりにエッフェル塔から登場して「愛の賛歌」を歌い上げたセリーヌ・ディオン。

 

 CDの売り上げ累計が2億枚を超え「世界の音楽史上最も売れたアーティストの一人」とされる彼女ですが、痛みを伴う筋肉の硬直が起こる難病「スティッフパーソン症候群」を押して熱唱した姿に胸を打たれました。

 開会式のラスト・・「聖火をどこに灯すのか」が話題となっていましたが、答えはまさかの「空飛ぶ気球」。

 18世紀にモンゴルフィエ兄弟が世界初の有人飛行をチュイルリー公園で行ったという史実に則った演出ですが、意表を突かれました。

 なお、あの聖火は炎ではなく霧状の水と光線を組み合わせたもので、史上初めて「聖火を灯さないオリンピック」となりました。

 セーヌ川で燃えるピアノを伴奏に「イマジン」が歌われましたが、あれと同じ原理なのですね。

 
 燃えるピアノの伴奏で『イマジン』を歌うジュリエット・アルマネ

 さて、今回のオリンピックほど「審判による疑惑の判定」が話題となった大会も無いでしょう。三シーンだけ備忘のため残しておきたいと思います。

 まずは7月30日、フランス代表との死闘で残り10秒、シュー・ストラゼルが河村勇輝のファウルを受けながら放ったスリーポイントが入り4点プレーで同点に追いつかれ、延長戦で逆転敗退した日本バスケ男子。

 動画で見ても河村の左手は相手選手の身体に触れておらず大金星がフイに。実に悔しい。

 そして、柔道男子60キロ級の準々決勝で、永山竜樹がスペインのガルリゴスに落とされ敗退したゲーム。

 絞め技をかけられた永山は審判からの「待て」に力を緩めたものの、ガルリゴスは力を緩めず絞め技を継続。そのまま失神して敗退。

 審判は自身の「待て」に従わなかったガルリゴスにペナルティを与えるわけでもなく「一本」を宣告。何でやねん!・・というところでしょうか。

 三つめは「誤審」ではないですが、男子サッカー準々決勝スペイン戦の前半で、細谷真大が同点ゴールを決めるも、これがオフサイド判定されたケース。

 画像では確かに細谷の右足かかとが出ているのでアウト。しかし惜しい!!

「日本は三苫の1ミリで笑い、細谷の1ミリで泣いた」という解説まで。めったに無いケースだったんでしょうけどね。

 今回のパリオリンピックでは、日程が進むにつれ「運営面」での問題が次々に表面化しました。

 クーラーやカーテンの無い宿舎。「動物愛護の精神」としてビーガン料理に固執し肉類が(ほとんど?)提供されず、食事の量も質も評価されない選手食堂。

 さらには、大量の体調不良者を出した汚れたセーヌ川での水中・水上競技・・

 
 茶色く濁ったセーヌ川に飛び込むトライアスロンの選手たち

 果ては、数的にまったく不足していたトイレ問題等々。

 ということで、今回の最後の一枚は、運営当局によって急遽増設されたパリ市内の公衆トイレ(男子小用)の画像。

 その実態が・・・・・・コレだ!!

 えええ~コレ、絶対に通行人から丸見えですよね~!(使う人いる?)

 《配信:2024.8.7》

葉羽 どこかお間抜けなパリオリンピックの運営。東京オリンピックが再評価されているとのこと。むべなるかな。

 

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