日頃、鬱陶しいと思っている事柄をまとめました。
還暦過ぎたんだから、そんなに尖ってないで、ちょっとは丸くなれよ、とよく言われますが、御笑覧下さい。
Ⅰ クローク
巨大なバッグやリュックを自分の席の前においてコンサートに聞き入る輩が減ってきたのは喜ばしい。クロークを利用するようになったからだろう。
しかしクローク・ウーマンの紋切り型マニュアルにイライラすることも多い。
「中に現金や貴重品は入っていらっしゃらないでしょうか?」という質問がクロークの周りにこだましている。
この質問に「あ、そうだ」と答えて、バッグから現金やらダイヤモンドを取り出すお目出度い御仁がいるのだろうか。
「いいえ」と答えるのも面倒くさいので首を縦に振る。
マニュアルなのだろうが、言う方も聞く方も辛いことおびただしい。
たまに係の女性に「キャッシュで500万円ほど入っていますが無くなっても一向に構いませんから」とふざけて答えてみる。
係の女性は黙ってニコリとするだけだった。
Ⅱ テイクアウト
「店内でご利用ですか?」とコーヒーショップでは最初に必ず聞かれる。
言う方も聞く方も面倒くさいことおびただしい。
黙って首と縦に振るだけの私は不愛想な客なのだろう。
そんなにケータリングする客って多いのかしら。全員にケータリング容器で販売してはどうだろうか。
Ⅲ 採血
病院にて採血検査。
「念のため確認させていただきます。お名前は?」
「○○です」。
「ミケです」
その後ゴムで上腕を縛ったのち、腕の静脈を浮きだたせてアルコールを含んだ脱脂綿を持った看護師いわく、「アルコールで皮膚がただれたりしたことはありませんか?」。
「採血検査これで500回目です」と何度答えたかったことか。
Ⅳ 女性専用車両
女性専用車両に間違って乗ってしまって、その車両の女性たちから本当に白い眼で見られた。
それだけならいいが、メガネをかけたちょっと神経質そうな中年女性が私に近づいて来て「ここは女性専用車両です」と言い放った。
次の駅で隣の一般車両に乗り換えたが、なぜかここにはかなり女性が乗車していた。外国人なので、女性専用車両の文字が読めないのかしら。
「隣の女性専用車両に行かれてはどうですか?」。大声で女性たちにそう言ってみたかった。そんな元気も勇気も私にはない。
Ⅴ 速度制限
月末のスマホの速度制限。何とかしてほしい。
「5GBでいいから買えばいいんですよ」とアドバイスされる。
アップルだか電話会社の策略にのせられてこれ以上スマホに金を使ってたまるか。半ば意地である。また今月も速度制限でイライラしそうである。
世の中便利になりすぎている。これぐらいがちょうどいいんだと自分に言い聞かせる。
そうは言っても、たぶん追加GBを購入するのは時間の問題であろう。
(2017.9.24「岸波通信」配信 by
葉羽&三浦彰)
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