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銀座は世界を代表するファッションの街である。マーケットの規模としては拮抗しているライバルの新宿と決定的に異なるのはその高級感だ。

 新宿が東側に歌舞伎町というエロティックな歓楽街を擁しているのに対して、銀座の東側には歌舞伎座が控えているという具合いである。外国人によるインバウンド需要も相変わらず旺盛だ。

 その銀座で新しいプロジェクトが次々に発表され、その魅力はさらにアップしそうだ。そのひとつは、銀座6丁目の、旧松坂屋銀座店跡地及び周辺街区を含めた再開発事業だ。

旧松坂屋銀座店跡地再開発

 出資しているのはJ.フロントリテイリング/株式会社大丸松坂屋百貨店、森ビル、住友商事、L Real Estateで、商業施設や大規模オフィス、能楽堂、外国人観光客用バスの発着所などから構成される銀座エリア最大級の複合施設になる。2017年1月末完成の予定だ。

 最大の注目は、1階に6つ置かれる予定のブティック用スペースだ。

 L Real Estateは世界最大のラグジュアリー・ブランド・コングロマリットであるLVMHの総帥であるベルナール・アルノー社長の個人資産運用会社の不動産部門であり、その6つのブティックのほとんどはLVMH傘下のブランドだと言われているが、すでに大半のビッグブランドは銀座に店を持っていて、そうしたビッグブランドを展開している百貨店は戦々兢々である。

    

 一方かつては阪急百貨店数寄屋橋店があった外堀通りと晴海通りが交差した場所に東急不動産によって今年3月31日にオープンするのが東急プラザ銀座だ。(※右の背景画像)⇒

 こちらは地下2階から地上11階部分に、ファッション、雑貨とフード、免税店、飲食店など約120店舗が出店し、オフィス棟はない。伝統工芸の江戸切り子をモチーフにしたかなりユニークな外観で注目を集める。

 東京では2020年の東京オリンピックに合わせて外資系のラグジュアリー・ホテルのオープンが相次いでいる。最近では2014年にアンダース東京(虎ノ門)やアマン東京(大手町)が開業した。

    

 動向が注目されていた並木通りに朝日新聞が保有する銀座朝日ビルにも銀座地区初のラグジュアリー・ホテルが誕生する。

ハイアット セントリック 銀座 東京

 その3階から12階にオープンするのは164室を擁するハイアットグループの新業態である「ハイアット セントリック 銀座 東京」で、2018年初頭にオープンする。

 なお1、2階部分には商業施設が予定されているが、従来店舗を持っていた老舗のセレクトショップの「サンモトヤマ」が有力視されている。

    

 この他、中央通りと晴海通りが交差するいわゆる4丁目交差点にあった日産自動車のショールームとして親しまれて来たサッポロ銀座ビル(サッポロ不動産開発が運営)は現在建て替え中だが今年5月完成する。

 地下2階地上11階に高層化され、情報発信力が強化される。ランドマーク的存在だった日産自動車のショールームは再入居する。建築事務所のクライン ダイサム アーキテクツが手掛ける外観は「透かし彫り」をイメージしてかなり個性的だ。

新・サッポロ銀座ビル

 良い話ばかりではない。1980年のオープン以来、キャリア女性のための百貨店として親しまれて来たプランタン銀座が、フランスのプランタン社から「プランタン」の商標使用終了をこのほど通告された。

 「ユニクロ」「タイガーコペンハーゲン」「ニトリ」などの低価格ブランドのテナントが増え、ラグジュアリー百貨店としてクオリティアップが著しい本国サイドとのギャップが広がったため今回の通告になった。

 プランタン銀座は2017年1月からは新しい店名により新しいファッションビルとして営業を始めるという。

                

(2016.1.20「岸波通信」配信 by 葉羽&三浦彰)

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