2014年概況:年初は小保方晴子STAP細胞事件、佐村河内守ゴースト事件に翻弄され、3月藤巻幸夫、平田暁夫死去、4月は消費増税、5月は小池千枝死去、7月はサッカーワールドカップで日本チームの不甲斐なさに切歯扼腕、10月大内順子死去、ノーベル物理学賞に青色LEDの日本人3人。そして年末選挙の暴挙。
消費動向では1年を通じてインバウンド消費とバブル景気で高額商品が売れて格差急拡大。以下エンタメ関連の極私的ベストをピックアップ。
【A.コンサート】
新国立劇場のオペラ上演が高レベルの1年だった。さらに在京のオーケストラのレベルアップも最近著しいが、こちらは残念ながら聞く機会が少なかった。
韓国人ピアニストのHJリムの疾風怒濤の演奏には衝撃を受けたが、演奏会でこんなに不入りなのは初めてで驚いた。
なお名指揮者がかなりの数鬼籍に入った年だった。アバド、マゼール、ブリュッヘン、ホグウッド、ブルゴス、アルブレヒト。
ポピュラーではボブ・ディランのコンサート。やっと間に合ったという感じだが懐かしかった。
1.新国立劇場 コルンゴルト「死の都」
2.新国立劇場 ワーグナー「パルジファル」
3.パッパーノ指揮ローマサンタチェチーリア管弦楽団「アルプス交響曲」他
4.HJリム:ベートーヴェンピアノソナタ集
5.ボブ・ディラン コンサート
【 B.映画】
一度も映画館に行かなかったし、TVで観た映画にも名作が少なかった。
1.「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」
2.「プレステージ」 (※右の背景画像)⇒
3.「明かりを灯す人」
4.「終着駅 トルストイ最後の旅」
5.「あなたへ」:高倉健の最後の主演作。何も言わず合掌。
【C.落語】
一度も寄席やホール落語には行かなかったが、TVで100席ほど聴いた。
1.柳家小三治:「お茶汲み」「やかんなめ」「うどん屋」:人間国宝になった。大ネタより滑稽噺の名人で国宝なんて似合わないが、滑稽噺に見る心理描写の深さはたしかに名人の芸。
2.五街道雲助:「山崎屋」「お初徳兵衛」:言い間違いがなければスタイルは古いが相当の噺家
3.春風亭一朝「芝居の喧嘩」:芝居噺は名人級 。
(2014.12.27「岸波通信」配信 by
葉羽&三浦彰)
|