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Story&Illust by 森晶緒
“Star-Filled Sky” by 佑樹のMusic-Room
Site arranged by 葉羽

<Dream-04> 自己紹介

 美頬は、そんな実多果の様子を知ってか知らずか、悠長に

「どうぞ、お入り下さい」

 そう実多果に向かって穏やかな笑顔で声をかけると、手を奥の部屋へとスライドさせて手招きした。

 柿崎が美頬の言葉に気が付いて振り返ると、慌てて

「ミイちゃん!!早く入らせて頂きなさい!!」

 と軽く叱責して急かすので、不信感丸出しではあったが、恐る恐る靴をゆっくり脱いで、玄関を一歩ずつ上がり部屋に実多果も入って行った。

 美頬の所までやっと来た実多果に、柿崎は多少のイラつきを見せながら

「ほら!!ミイちゃん!!美頬先生に御挨拶!!」

 と腕を引っ張るので、実多果は嫌そうに渋々と頭を下げながら自己紹介しようとした。

「………木ノ藤 実多果(このふじ みたか)で」

 が、実多果の挨拶を遮り、美頬は納得したとばかりに手を打つと、いきなり実多果を指差して小さく叫ぶ。

「ピンクレディーのミイちゃん!!」

 笑顔で得意気な様子に、流石の柿崎も実多果と共に唖然とするが、なおも美頬は言葉を続けて

「って良く言われるでしょー」

 と自分だけで得意満面で頬をほころばす。

 柿崎は、大変申し訳無さそうに梅干しでも食べた様に顔を萎めると

「先生……いくらなんでも……年代が違い過ぎ……ますよ?
 ミイちゃん誰の事か分からないんじゃ………」

「……そうですか…年代………
 じゃあ…早速本題に入りましょうかあー」

 一気にテンションが下がった様子で肩を下げて目を細めると、柿崎と実多果の二人にテーブルと椅子を指し示して勧める美頬。

 余りの美頬の勝手な豹変ぶりに若干戸惑いが隠せない柿崎に対して、実多果は俄然不信感が顔にも表れながら、柿崎と美頬をチラチラと伺った。

 しかし美頬は頓着していないのか、隅にある簡易キッチンへ向かい、平気な様子でお茶の準備に取り掛かった。

【2020.2.15 Release】TO BE CONTINUED⇒

 

 

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