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「AUTUMN」(Music Material)
by 岸波(葉羽)【配信2019.5.20】
 

◆この記事は作品のストーリーについて触れています。作品を実際に楽しむ前にストーリーを知りたくない方は閲覧をお控えください。

 こんにちは。気付けば人生の傍らには必ず映画があった岸波です。

 『ロード・オブ・ザ・リング』
 『ホビット』の製作スタッフ最新作

 これは「移動都市/モータル・エンジン」のキャッチコピー。

 さて、今回も前回に引き「書こうと思いながら書けなかった主要映画」の棚卸し…その2回目でございます。

移動都市/モータル・エンジン

(C)Universal Pictures

 今回ご紹介するのは「移動都市/モータル・エンジン」、「アベンジャーズ/エンドゲーム」、「十二人の死にたい子どもたち」、「劇場版シティハンター<新宿プライベート・アイズ>」、そして「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」の五本。

  採点はS(大推薦)、A(推薦)、B(まずまず)、C(普通)、D(駄作時間の無駄)。

  まずは「移動都市/モータル・エンジン」から。

 

1「移動都市/モータル・エンジン」2019.3.1封切り A

 ロンドンを滅ぼせ、喰われる前に。

 「移動都市」という意外なネーミングとこの過激なキャッチコピーにより、映画館へ着く前から好奇心がムラムラと沸き上がりました。

 原作は、フィリップ・リーヴが2001年から執筆を開始したSF小説シリーズの第一巻で、現在までに四巻が刊行。

 時は遥かな未来。「60分戦争」によって滅亡した地球文明はハイテクの技術文明を捨て去り、エジソン当時にまで退行していました。

 一つだけ大きく変わったのは、都市に巨大なキャタピラーを装備した移動都市が誕生したこと。足りない資源や労働力は、ほかの移動都市を「喰べて」調達。

 ロンドンが最初の移動都市となって数百年以上、都市が都市を喰いあう時代が続いていたのです。

移動都市/モータル・エンジン

(C)Universal Pictures

 ~と、そんな前提があって、映画の開始早々、主人公の一人が暮らす炭鉱都市がロンドンに目を付けられて激しいカーチェイス(?)。

 いきなり、この異様な世界観の中にドップリと引き込まれました。

 捕獲された都市は、移動都市最下層で分解・リサイクルされ、住民は奴隷に。こりゃあもう逃げるしかありません。

 世界には移動都市と静止都市の対立があり、二つの世界はグレイト・ウォールによって隔てられています。(う~ん「進撃の巨人」みたいだ。)

 実は移動都市ロンドンには世界制覇を目論む悪党がいまして、秘密裡に旧世界を破滅させた量子エネルギー兵器メドゥーサを製造している…。

移動都市ロンドン

 やがて空中都市エアヘイブンとか復活者シュライクとかトンデモナイものも登場しまして、度肝を抜く展開。

エアヘイブン

 最後には、メドゥーサを完成させたロンドンがグレイト・ウォールを破壊して反移動都市連合の盟主シャングオに戦いを挑みます。

 さて、反移動都市連合は、破壊の神と化したロンドンの魔手から逃れることができるのか!??

ロンドンに挑む戦士たち

 ということなんですが、「そもそも何で都市が動かなくちゃならないの?」とか「60分戦争って何?おせーて、おせーて!」とか、理屈に拘る人はこの映画を観ない方がいいです。最後まで一切、説明はありませんから(笑)

(何で魔法ってあるの?って拘ったらハリポタ見れませんよね?)

 逆に、「最初の10分の都市捕食バトルすげぇ!最後までそれだけでいいよ」という人は、もう映画から足を洗った方が賢明です。シッシッ(大笑)

 不可思議な世界を前提とした疾風怒濤の展開を楽しめる人だけが見るべし。

 だってSFだもの。作っている人たちファンタジーの人たちだもの。 

 「『ロード・オブ・ザ・リング』 『ホビット』の製作スタッフ最新作」というキャッチコピーは、まさにその点を”おことわり”で言っているのです。

 ということで、ファンタジー寄りのSFが大好きな人たちにはオススメのA。

 え、僕ですか?

 もちろん大いに楽しめましたとも。こういうの大好きですから。ガハハハハ!

◆映画.comの解説から引用

 フィリップ・リーブの小説「移動都市」を「ロード・オブ・ザ・リング」「ホビット」のピーター・ジャクソン製作、脚本で映画化。「60分戦争」と呼ばれる最終戦争から数百年の時が過ぎ、わずかに残された人類は地を這う移動型の都市で生活することを余儀なくされた。巨大移動都市ロンドンは、都市同士が捕食しあう弱肉強食の荒れ果てた地でその支配を拡大させ、小さな都市を捕食することで成長を続けている。そんなロンドンの指導者的立場にあるヴァレンタインに対し、過去のある出来事から復讐心をたぎらせる少女ヘスターは、ある小都市がロンドンに捕食される騒ぎに乗じてロンドンに潜入。ヴァレンタインに刃を向けるが……。へスター役は「アンナ・カレーニナ」などに出演したアイスランド出身の新鋭ヘラ・ヒルマー、仇敵となるヴァレンタイン役をヒューゴ・ウィービングが演じた。監督は、これまでのピーター・ジャクソン作品にストーリーアーティストや視覚効果、第2班監督などで携わり、「キング・コング」ではアカデミー視覚効果賞を受賞したクリスチャン・リバーズ。


◆2「アベンジャーズ/エンドゲーム」2019.4.26封切り D

 最強の、逆襲(アベンジ)へ----。

 さあて、問題はこの映画です。

 というのも、我が通信の映画ジャンル・ライターpie造さんがこう書いています。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』(Avengers: Endgame)
2019年 アメリカ映画
監督 アンソニー・ルッソ ジョー・ルッソ

 アベンジャーは1作目しか観てなかった。キャプテンアメリカは2作目まで。 アイアンマンも…マイティ・ソーも… 2作目までしか観続けられない😅 スパイダーマンは…もうなんや分からない 根気がないB型なもんで…。

 他のマーベルもたぶん見ていない。なのにこの完結編を観てしまったのだ(笑) それでもめっちゃ楽しめたよ。いやマーベル作品は全て楽しめるのは間違いない。いきなりこれめっちゃ続きか〜…って思ったけど(笑)

 普段主役のキャラクターがアベンジャーでは脇に回る。おー出て来たよ(^o^)/ってな具合に。脇役好きを刺激しますな👍 やはりこれは七人の侍なんだ👌 観続けているシリーズはスタートレックとスターウォーズと007だけやな。でもスターウォーズはそろそろ限界かも😅 XMENは早々にリタイア。

<Pie造のミステリ&シネマ・パラダイスより>

 で、僕も同じく「根気がないB型」なんですが(笑)、この「エンドゲーム」は最後まで見続けるのが苦痛でしょうがありませんでした。

アベンジャーズ/エンドゲーム

(C)2019 MARVEL

 同じマーベルでも単品の「アイアンマン」とか「ドクター・ストレンジ」、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」なんかはそこそこ楽しめるのです。

 ところがアメコミヒーローをテンコ盛りする「アベンジャーズ」となると全くの別物。

 これって、ウルトラマンや仮面ライダーがオールスターで登場する日本のお子ちゃま映画に悪影響受けてません?

 「主役がみんな脇役」とはよく言ったもので、数が集まれば敵役も同じくらい強力なのを揃えなくちゃならない。そうするってーと、ただの集団戦・潰し合いになるしかないのです。

 数で勝負・・こんなのが面白いですか?

 ということで”時間の無駄”のD。

 ともあれ、シリーズの有終の美を飾るための仕掛けもちゃんと準備してありました。

 「インフィニティ・ウォー」で生き残り、「エンドゲーム」でマーベル軍団を実質的に率いたのはアイアンマンのトム・スターク。

 彼はクライマックスで、失われた"全宇宙半分の命"の復活に成功する代償として死んでしまいます。(あらららら・・)

 そして大戦終結後、元の過去世界にインフィニティ・ストーンを返しに行くメンバーの中でキャプテン・アメリカだけが戻って来ませんでした。その代わり…

 水辺のほとりのベンチに初老の男が一人。

 そう、彼は元の時代に戻った後、キャプテン・アメリカにはならず普通の人間として生きる道を選択し、そのまま年老いてこの”約束の場所”に来たのでした。

 アイアンマン役のロバート・ダウニー・Jr.とキャプテン・アメリカ役のクリス・エヴァンスの二人は、本作を以ってマーベル・シリーズからの引退を表明しており、そのための粋な計らいだったのでしょうね。 

クリス・エヴァンス

 ということで、「アベンジャーズ」シリーズ終了、お疲れさまでした!

 (ホントにこれで終わるんだろうな…?)

◆映画.comの解説から引用

 アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソー、ハルクといったマーベルコミックが生んだヒーローたちが同一の世界観で活躍する「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」の中核となるシリーズで、各ヒーロー映画の登場人物たちが豪華共演するメガヒット作「アベンジャーズ」の第4作。前作「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」で、宇宙最強の敵サノスに立ち向かうも、ヒーローたちを含めた全人類の半分を一瞬で消し去られてしまうという敗北を喫したアベンジャーズが、残されたメンバーたちで再結集し、サノスを倒して世界や仲間を救うため、史上最大の戦いに挑む姿を描く。「インフィニティ・ウォー」では姿を見せなかったホークアイ、アントマンといったヒーローも登場し、新たにキャプテン・マーベルも参戦。監督は前作に引き続き、アンソニー&ジョー・ルッソ兄弟が務めた。


◆3「十二人の死にたい子どもたち」2019.1.25封切り C

 未体験リアルタイム型・密室ゲームがスタート!

 冲方丁の大ファンです。特に「マルドゥック・スクランブル」とかのSFもの。

 まあ、郷土ふくしまの人という事で、かなりのバイアスがかかっている事は否定しませんが(笑)

 今回の「十二人…」は、ケイコが大好きな真剣佑クンを見に行くために赴いたのでありました。

十二人の死にたい子どもたち

(C)2019「十二人の死にたい子どもたち」製作委員会

 それぞれに「死にたい理由」を抱えた十二人の子供達(真剣佑クンだけは少し事情が異なる)、一緒に死ぬために集まった廃病院の中で発見される”13人目の謎の死体”・・・さて、犯人はいったい誰なのか?

 ツカミは最高です。彼らの意図とは別の方向にストーリーは引っ張られて行きます。さすが冲方丁!郷土ふくしまの人(笑)

 しかぁしっ!!!

 最初に発見された死体、実は死んではいなかった、寝てただけ…って、あまりに酷くありません?

 そりゃあサプライズではあるけれど、最初の死亡確認ズサンすぎ。

 このネタ必要だったのかなぁ? あそこ以外は十分に面白かったのに…。 

◆映画.comの解説から引用

 「天地明察」「光圀伝」といった時代小説や「マルドゥック・スクランブル」などのSF小説で人気の作家・冲方丁が初めて現代を舞台に描いたミステリー小説を、「イニシエーション・ラブ」「トリック」など数々のヒット作を送り出してきた堤幸彦監督が映画化。閉鎖された病院を舞台に、それぞれの理由で安楽死をするため集まった12人の少年少女が、そこにいるはずがない13人目の少年の死体を見つけたことから始まる犯人捜しと、その過程で少年少女たちの死にたい理由が徐々に明らかになっていくことで、変化していく人間関係や心理を描いた。出演には杉咲花、新田真剣佑、北村匠海、高杉真宙、黒島結菜ら人気若手俳優がそろう。脚本は岸田國士戯曲賞受賞経歴を持つ劇作家の倉持裕。


◆4「劇場版シティハンター<新宿プライベート・アイズ>」2019.2.8封切り C

 待たせたなーーー
 俺を呼んだのは君だろ?

 これまたケイコごヒイキのシティハンター冴羽亮を見たいということで、引っ張って行かれました(笑)

 ただ、嫌いじゃないんですねシティハンター。最近になってAmazonのkindleで初期作の無料配信があったので読んだら、いっぺんにハマってしまいました。

劇場版シティハンター<新宿プライベート・アイズ>

(C)北条司/NSP・「2019 劇場版シティーハンター」製作委員会

 まあ、ストーリーは知っていたのでナンなんですが、いかにも画質が酷すぎ。(TV反と同じ。)

 せっかく劇場版にしたのに、コレはないだろうと。

 だけど、大好きなキャッツアイ三姉妹がゲスト出演していたので、許してやろう(笑)

◆映画.comの解説から引用

 1980~90年代にテレビ放送された大ヒットアニメ「シティーハンター」の20年ぶりの新作となる長編アニメーション映画。新宿に事務所を構えるシティーハンターの冴羽リョウと相棒・槇村香のもとに、何者かに襲われたというモデルの進藤亜衣がボディガードを依頼にやって来る。美女の依頼を快諾するリョウだったが、撮影スタジオで更衣室を覗いたりとやりたい放題。亜衣がキャンペーンモデルを務めるIT会社の社長・御国真司は香の幼なじみで、撮影現場で久々に再会した彼女をデートに誘う。一方、海坊主と美樹は新宿に傭兵が集結するという情報を入手するが、その傭兵たちはなぜか亜衣を狙っており……。声優陣にはリョウ役の神谷明、香役の伊倉一恵らオリジナルキャストが再結集。進藤亜衣役を女優の飯豊まりえ、御国真司役を人気声優の山寺宏一が担当するほか、お笑いコンビ「チュートリアル」の徳井義実が特別出演。初代監督のこだま兼嗣が総監督を務め、「TM NETWORK」によるおなじみの主題歌「Get Wild」も起用。同じ北条原作の「キャッツ・アイ」からも主人公の来生三姉妹が登場する。


◆5「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」2018.11.23封切り D

 ハリー・ポッター魔法ワールド最新作

 これはもう…アレです。

 「ハリー・ポッター」をキャッチコピーに持って来なければならない切なさが全てを物語っています。 (「モータル・エンジン」とは事情が違う。)

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生

(C)2018 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

 キャラもそこそこ魅力的。映像のファンタジー感も秀逸。

 ではあるけれど、この世界観は既に「ハリポタ」で食傷気味。目新しさを感じません。

 そもそも誰に向けて作っているんだろう?

 ハリポタのファンなら既に年齢がかなり上がって、コレを楽しむ年代ではないだろうに。

 それとも新たな子供たちのため?

 この作品の支持者も多いと思いますが、還暦過ぎのジィジが観る映画ではありませんでした。残念。

◆映画.comの解説から引用

 大ヒットファンタジー「ハリー・ポッター」シリーズの原作者J・K・ローリングが自ら脚本を担当し、同シリーズと同じ魔法ワールドを舞台に、魔法動物学者ニュート・スキャマンダーの冒険を描いた「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」から続く物語。アメリカからイギリスに戻ってきたニュートは、アメリカ合衆国魔法議会が捕らえた強大な魔法使いグリンデルバルドが逃げ出したことを知る。恩師のダンブルドアから特命を受け、パリに向かったニュートは、仲間の魔法生物たちとともにグリンデルバルドの行方を追う。前作に続きデビッド・イェーツ監督がメガホンをとり、ニュート役の主演エディ・レッドメインほかメインキャストが続投。若き日のダンブルドア役をジュード・ロウが演じる。

 

/// end of the “cinemaアラカルト218「移動都市/モータル・エンジン+4”///

 

(追伸)

岸波

 昨晩は「コンフィデンスマンJP」を観てきました。

 この作品に出て、主演の長澤まさみちゃんは一皮も二皮も剥けましたね。

 同じ立ち位置のガッキーが霞んでしまうくらい(笑)

 で、まさみちゃんの全く別の一面を見せてくれるのが次なる「キングダム」。

 この映画では、主人公の信と若き日の始皇帝エイセイの危機を救う”山の民の死王”と呼ばれる豪傑女王楊端和の役を華麗に演じています。

 ということで、次回は「キングダム」単品で三回シリーズを締めくくろうと思います。

 

 では、次回の“cinemaアラカルト”で・・・See you again !

キングダム

(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

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To be continued⇒  “cinemaアラカルト219” coming soon!

 

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